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紅い巨神・・・皆川が『ギガンティック』と呼んだそれは、バーチャルの空に向かって大きく吼えた 自らが生まれた事を誇る様に、或いは、呪う様に・・・ 「か・・・墨?なの・・・?」 『ギガンティック』の黄金の瞳がニビルを見据える ごうっ!! 「!!」 その一撃をかわせたのは全くの偶然だった 体が反射的に逃げた方向に、偶々手が来なかっただけの話で、攻撃そのものは全く見切れたものではなかった・・・それが左の爪を振ったのだと気付いたのすら攻撃直後だった その動きの速さは『G』の「Gアーム」・・・キャロラインが「ジェノサイドナックル」と呼んだ・・・に匹敵するものだった 神姫に十数倍するその体躯で神姫の最高速度近い攻撃を繰り出してきたと言う事は、この巨神が神姫を遥かに上回る速さを持っている事を意味した 「・・・あ・・・あぁぁ」 それは絶望的な戦力差と言わざるを得なかった 「奈落の底」 「画面が見えない・・・姉さま、どうなったんだろう?」 皆川は、機械をチェックすると言って出て行ってしまった 残されたランカー達は、各々露骨に不満そうな顔をしながらも、その場に皆留まっていた というのも、画面自体は見えないが、バーチャルスペースで戦闘の様なものが行なわれていると思しき音や気配がやまなかったし、ジャッジマシンがいかなる結果もまだ伝えては居なかったからであろう とはいえ、それだけの情報量ではヌルの不安感を拭い切るにはとても足りなかったのであるが 「クイントスさま・・・」 「・・・・・・やはり行く事にしよう」 「え?」 覗き込んだクイントスの表情は硬かったが、どこか嬉しそうでもあった そう言ってクイントスは華墨側のオーナーブースコンパートメントに向かう 「っ・・・待って!私も行く」 会場の誰も、ふたりが抜けた事に気付いていないようだった 明らかな戦力差だったが、ニビルは何とか回避し続ける事が出来た 何故か、使い切った筈の「ゴールドアイ」が復活したからだ それも、いつもより予見が冴えている 同時に判った事は、『ギガンティック』がほぼ「ジェノサイドナックル」「ゴールドアイ」に匹敵する速さと、先読み能力を持っている事であった (かわす事は出来ても反撃は無理ね・・・せめて空戦装備があれば話は違うのだろうけど・・・) 振り下ろされた右腕が大地を割る! 追跡してくる脚力はさながら「ジェノサイドナックル」の脚版だ、歩幅と相俟って、殆ど瞬間移動とも言える速さで移動出来る様だった (駄目、もうかわしきれない!!) 瞬間、『ギガンティック』の動きが止まる 空を見上げる様な仕草をし、どこか、ニビルに見えない遠くを見ている様だった ごつん!! 扉に剣戟で穴を開けて潜入する 強引だが、取り立てて気にした様子も無く、クイントスは佐鳴武士が居た筈のコンパートメントに足を踏み入れた そこに武士は居ない 代わりに、バトルポッドの前に、身長170センチ程の『ギガンティック』が佇んでいた 「!?」 ヌルの驚愕を無視して、クイントスが走る 「会いたかったぞ・・・!!」 ごうっ!! 剣速に音を引き連れて、クイントスの刀が鞘から引き抜かれる その一撃は、これ以上無い程明確に体格差のある『ギガンティック』の爪を一振り斬り飛ばし、刃先には一切血曇りを残さない程だった 怯んだ様子すら無く、ニビルも驚いた「ジェノサイドナックル」ばりの速さで殴りかかる『ギガンティック』・・・それを、クイントスはすんでの所で回避した 外れた拳で床が抉れる 見る迄も無い、神姫が喰らえば全壊は免れ得ない一撃だ・・・恐らく人間でもひしゃげるか、体の一部が捥げるだろう 「まだ自分の体の使い方が判っていないのか・・・?それとも所詮『まがいもの』なのか・・・?そんな程度では」 長い腕の下に潜り込み、合計4撃、極悪無比な音速剣が炸裂する それでクイントスの刀はへし折れたが、同時に『ギガンティック』の五体もバラバラに引き裂かれた 胸から大量の、人間のそれと同じ赤い血を噴き出しながら 「どんな強力な武器を持とうとも・・・それを扱う者が弱者では話にならないという事だな『華墨』とやら」 『ギガンティック』となっていた武士の胸に華墨が浮き上がり、剥離してゆくのがヌルには見えた 『よう華墨、しっかりしろよ』 (マスター?どうしたんだ一体) こんな所でぼさっとしてんなって!ニビルを倒して、クイントスに一泡吹かせてやるんだろ? 『勝とうぜ、俺達二人で!』 (あぁ・・・そうだな、そうだった、二人で勝つんだったな・・・『クイントス』に) そこは暗い奈落の底 漆黒の闇なのか、混沌なのか だが『私』は既に寄る辺無き花ではない 立ち上がり、歩き出す マスターが居てくれる・・・ならば取り敢えず、歩く道は判る だから、私のマスターで居て下さい・・・佐鳴武士 目を開けると、そこはどうもメディカルセンターの様だった 「目が覚めたみたいだね」 振り向くとそこには琥珀嬢とエルギール、それと、ニビルが居た 吹き込んでくる風が、季節の移り変わりを感じさせた どうも、私の認識から季節がずれている様に感じる 違う!季節はそう簡単にずれない、いかに今年は春が短かったからといって、この空気は私が知っている昨日迄と全く違う では、ずれているのは私の認識の方か・・・私の・・・認識・・・? 「マス・・・」 『マスターは何処に?』と聞こうとして、頭に激痛が走った 待て、待て待て華墨、お前は何か重大な事を忘れていないか・・・?何かとても重大で、そしてとても、巨大な何かを!? 「君のマスターは此処に居る、僕だ、僕神浦琥珀が、君のマスターだ」 それで、私の知る限りの全てを思い出した 「佐鳴武士は・・・死・・・」 吐いた 何かを そこで、自分のもうひとつの異常に気付いた 「君はね、普通の武装神姫では無くなってしまったんだよ・・・華墨」 「今の君は、人間とそう変わらない体を持っている、食事をし、排泄をし、呼吸をする体・・・機械と生体のハイブリッド・・・君は・・・」 吐いた、転げ回った 何も聞こえない 何も判らない 聞きたくない!!! 「落ち着きなさい!受け入れ難いのは判るけど!取り乱しても何にもならないッ!!」 ニビルに頬を張られて、動きが止まった 頭の中が真っ白になっていた ただ涙だけは出た 語る言葉も何も無く、ただ、溢れた そしてそれが、他ならぬ私自身に、状況を思い出させていた 「・・・・・・暫く一人にさせてあげよう、ニビル」 出て行く直前に、エルギールが私を見たが、それに対して何かを返す余裕は、今の私には全く無かった 「マスター・・・・・・!!」 その悲鳴に近い声は、涙と共に奈落の底に程近い今の私の心に大きく波紋を浮かべ、虚空に虚しく消えた・・・ 剣は紅い花の誇り 前へ 次へ
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キズナのキセキ ACT1-9「雨音」 ◆ 三日ぶりの食事を口にして、菜々子はようやくまともに動けるようになった。 火曜日の夕方近く。 空は濃い色の雲をはらみ、今にも泣き出しそうだ。 家の中は日が落ちた後のように暗い。 菜々子は居間を出ると、自分の部屋に入った。明かりをつける。 この三日、寝っぱなしだったという。 もちろん、その記憶は菜々子にはない。 なんとか思い出せるのは、あの寒い夜、ミスティを必死で抱きしめたところまでだった。 菜々子は、せめて部屋着に着替えようと、タンスを開けようとした。 そのとき、ふと目に止まったものがある。 携帯端末だ。 着信を知らせるランプが、チカチカと瞬いていた。 菜々子はベッドの上の携帯端末を、何の気なしに手に取った。 そして、メールの着信を確認する。 「な……に……これ……」 菜々子は息を飲む。 メールも電話も膨大な着信が記録されていた。 相手は、花村をはじめとする七星のメンバー……『ポーラスター』の仲間たちだ。 メールも留守電も、至急連絡が欲しい、という内容だった。 緊急の用件であることは、留守電の切羽詰まった口調が如実に表していた。 菜々子は、まだ動きの鈍い身体を叱咤して、急いで服を着込んだ。 わたしが寝ている間に、何かとんでもないことが起きたに違いない。 もしかすると、お姉さまが関係しているのかも知れない。 考えている間に、菜々子の心にどんどんと不安が広がってくる。 菜々子は身支度もそこそこに、頼子に外出すると告げるのも忘れて、家を飛び出した。 ◆ 『ポーラスター』への道のりは、これほど遠いものだったろうか。 菜々子は店の前で荒い息を飲み込みながら、そう思った。 身体はまったく本調子ではなかった。 本来なら、まだベッドで横になっていたいところだ。 それでも、菜々子は不安と焦燥に駆られ、重い身体を引きずるようにして、『ポーラスター』にたどり着いた。 しばらく呼吸を整える。 ある程度落ち着いたところで、菜々子は入り口の自動ドアをくぐった。 すぐにバトルロンドコーナーのある二階へ向かう。 通い慣れた店だ。考えるより早く足がそちらへと向いた。 『七星』はいつもの定位置にたむろしていた。 珍しいことに、五人のメンバー全員が揃い踏みだ。 「あ! き、来た……!」 メンバーの一人が菜々子に気づき、指を指す。 すると、花村を先頭に、メンバーが菜々子に近寄ってきた。 「久住ちゃん……」 「遅くなってごめんなさい……何があったの?」 「君も大変だってことは分かってるけど……まずいことになった」 花村がこんな苦渋の表情をしているのを、菜々子は見たことがない。 「なにが、あったの」 「桐島ちゃんが、ここに来た」 その言葉は予想の範囲内ではあったが、菜々子の心に少なからず衝撃を与えた。 花村の脇から、『七星』の一人が声を上げた。 「あいつ、ここでバトルして……俺たちの神姫のAIを奪っていったんだ!」 「……え?」 戸惑う菜々子に、花村は胸ポケットから神姫を取り出した。 花村の神姫、ローズマリー。 彼女は目を開いたまま、意識を無くし、ぐったりとして動く気配もなかった。 こんな状態の神姫を見たことがあるような気がする。 「これは……もしかして……」 「AI移送接続ソフトだよ」 「やっぱり……」 見たことがあるはずだった。 以前、『ハイスピードバニー』ティアが、井山という卑怯な神姫マスターにバトル中に仕掛けられた、一種のウィルスソフトだ。 神姫のAIを、バーチャルバトルのスペースから、別のサーバーへと転送してしまう。 その結果、神姫の意識は神姫の身体を離れ、戻ってこられなくなってしまうのだ。 他の『七星』メンバーも、神姫を取り出した。 みな、目を開いたまま、瞳から光を失い、意識を無くしている。 昨日。 『ポーラスター』に来た桐島あおいは、『七星』を相手にバトルをした。 前日に、花村は遠野と、あおいの話をしたばかりである。 だから、花村もローズマリーも警戒していたし、『七星』のメンバーにも注意を促した。 しかし、マグダレーナの超絶とも言える実力の前には、そんな警戒など無意味だった。 『ポーラスター』の『七星』をもってしても、マグダレーナにはかなわず、ことごとく敗れた。 そして、バトル終了直前に、神姫のAIを奪われた。 「どうして、こんなことを……」 「桐島ちゃんの目的は分かってる……久住ちゃんだよ」 「……え?」 「桐島ちゃんは、久住ちゃんともう一度一緒にバトルしたい、そう言ってる。その条件と引き替えに、俺たちの神姫のAIを戻すって……」 菜々子は頭をぶん殴られるような衝撃を受けた。 なによそれ。 この間惨敗したばかりのわたしと、また戦いたいなんて。 それも、仲間の神姫を人質に取ってまで。 これ以上、わたしに、何をさせたいって言うの!? 「……桐島ちゃんとバトルしてくれるよな?」 菜々子はうつむき、唇を噛んだ。白く小さな拳は震えている。 この答えを返すことは、菜々子にとって苦渋だった。 「……無理よ……」 「なんでだよ!?」 花村の後ろから、『七星』の一人がくってかかる。 「桐島は、別にバトルに勝て、と言ってるんじゃない! お前と、ミスティと戦えれば、それでAIを返すと言ってるんだ!」 「だから、そのミスティが壊されて、戦えないのよ!!」 あの夜の記憶は、少しあやふやだ。 だけど、はっきりと覚えていることがある。 ミスティが最後にマグダレーナに飛びかかった瞬間、その恐怖。 また自らの神姫を失うかもしれない、絶望の縁を。 そんな菜々子の気持ちも知らず、『七星』たちはさらに言い募った。 「……だったら、新しい神姫を手に入れればいい」 「あたらしい、しんき……?」 「別に戦えればいいんだろ? 中古でも何でも適当な神姫を買ってきて、桐島の神姫と戦わせればいい」 「な……何言ってるの」 「今はそれしかないかも知れないな」 最後に花村がため息混じりに同意した。 菜々子は愕然とした。彼らは自分たちが何を言っているか、わかっているのだろうか。 「わたしに神姫を使い捨てろって言うの!?」 あのマグダレーナに、起動したばかりの神姫が、かなうはずがない。 その神姫は、マグダレーナと戦い、破壊されるためだけに、起動されるのだ。 負けて破壊されることが前提の神姫と、どう向き合えばいいというのか。 向き合えるはずがなかった。 一度は最愛の神姫を失い、数日前にも神姫を失いかけた菜々子に、そんなことが出来るはずはなかった。 だが、『七星』たちは本気だ。 「別にいいだろう。ミスティが修理されて戻ってくれば、お前の神姫はちゃんといるんだから」 これが、かつて憧れた『七星』のメンバーたちの言葉だとは、菜々子にはとても信じられない。 マスターと神姫の絆の大切さを教えてくれたのは、他ならぬ彼らだというのに。 「そんなことっ……神姫を壊されるためだけに起動するなんて……できるわけないじゃない!!」 「そうしなければ、ここにいる『七星』の神姫全員戻ってこない! たかが中古の神姫一体と、みんなが一生懸命に育てた神姫、どっちが大事だよ!?」 花村の言葉に、菜々子は愕然とする。 神姫一人を生け贄に、自分たちの神姫を取り戻そうとしている。 それで当たり前だと、仕方がないことだと、思っている。 使い捨てられる神姫にも心があることを考えていない。いや、分かっていても、考えないようにしているのだ。 『七星』の立場からすれば、自分たちの神姫と中古の神姫を天秤に掛けるまでもない。 菜々子が中古の神姫を使い捨ててくれさえすれば、自分たちの神姫が戻ってくる。それで神姫を失う恐ろしさから逃れられるのだから。 あとは菜々子の心一つだった。 だが、菜々子は『七星』の考えを理解できない。 神姫を失う恐ろしさは理解できても、そのために神姫を犠牲にすることは納得できなかった。 神姫マスターなら知っているはずだ。 神姫を起動したとき、初めて見せる無垢な表情を。 どんな顔をして、その表情を見ればいい!? 「できない……」 「え?」 「どんな理由があっても、わたしには、神姫を使い捨てるなんて出来ない……!」 『七星』のメンバーは、その一言に色めき立った。 「じゃあ、どうするって言うんだ! 俺たちの神姫は見殺しかよ!!」 「わたしが……お姉さまと話を付けるから……だから、少し、時間をちょうだい……」 さらに言い募ろうとするメンバーに背を向け、菜々子は駆けだした。 階段を下りて、一直線に出入り口の自動ドアから飛び出した。 脱兎のごとく。 そう、菜々子は逃げ出したのだ。 ◆ 胸が痛む。まるで鋭いナイフでグサグサと刺されているかのように。 頭の中はかき回されたようにぐちゃぐちゃだ。 菜々子は『ポーラスター』を出てからずっと、走り続けた。 いったい何なのか。 あおいお姉さまは何を考えてるの? 仲間の神姫のAIを人質に取ってまで、わたしを戦わせたいなんて。 ミスティが戦えないことは知っているはずなのに。 わたしも今は戦えない。戦わせる神姫がいない。 でも、わたしが戦わなければ、『七星』の神姫は戻ってこない。 彼らがわたしに、お姉さまとのバトルを迫る気持ちは、痛いほど分かる。 わたしも一度、神姫を失ったことがあるから。 だからこそ、新しい神姫でお姉さまに挑むなど……神姫を使い捨てるなんて、できるはずがなかった。 考えても考えても、思考は堂々巡りして、答えは出ない。 どうすればいい。 どうすれば、みんなの神姫を救うことができる? 菜々子がいくら考えても、答えは出そうにない。 そもそも、頭脳プレーは苦手なのだ。 バトルのスタイルも直感頼りのスタイルだ。 「もっと考えてプレイしろよ」 苦笑混じりにそう言ったのは、確か遠野貴樹だった。 菜々子は、はっと気がつく。 そうだ、遠野ならば。 自分よりもずっと頭のいい彼ならば、何かいい方法を考えてくれるかも知れない。 そう考えたときには、菜々子はすでに電車に乗っていた。 藁にもすがる思いで、菜々子は『ノーザンクロス』へと急いだ。 ◆ T駅に着いたときには、雨が降り始めていた。 冬の雨は冷たい。 菜々子は傘を持ってきていなかった。 幸い、目的のゲーセンは駅からそう遠くはなかった。 菜々子は『ノーザンクロス』まで走り出した。 病み上がりの彼女の体力は、底をつきかけている。それでも、足をもつらせながらも、焦燥に駆られて、その道を急ぐ。 久しぶりに、『ノーザンクロス』の入口の前に立つ。 ここ一ヶ月ほど、桐島あおいの探索に忙しくて、訪れていなかった。 菜々子は少しほっとする。店の入口から伺う様子はまったく変わっていない。 自動ドアが開く。 菜々子は、もつれる脚をなんとか前に進めながら、店の奥を目指した。 バトルロンドコーナーは一番奥にある。 筐体から少し離れた、大型ディスプレイがよく見える壁際。 そこが彼の特等席だ。 いつものように、見知った仲間たちがたむろしている。 「あ……菜々子さん……」 八重樫美緒がめざとく見つけてくれた。 なぜかバツの悪そうな表情をして、こちらを見ている。 その場にいたチームのメンバーが、一斉に菜々子を見た。 その中に遠野貴樹はいなかった。 菜々子の心に、落胆と、そして、不安が広がった。 一歩前に出た三人のチームメイト。大城と、有希、涼子。 思い詰めたようなその表情に、見覚えがある。 そう、さっき、別の場所で見た。 まるで、『七星』のメンバーが菜々子に向けていたのと、同じ表情。 「……遠野くんは?」 息が詰まりそうなほどの不安に襲われながらも、どうにか声を絞り出す。 大城が首を横に振った。 「あいつは今日は来てない。そんなことより……」 大城が強い眼光で菜々子を射た。 「今日、ここに、桐島あおいって女が来た。……菜々子ちゃん、心当たりあるよな?」 大城の言葉はハンマーになって、菜々子の頭に振り下ろされた。 途方もない衝撃に、菜々子の頭がぐらりと揺れた。 「……あの人……ここに……何しに来たの……」 「虎実たちのAIをかっさらってったんだよ!」 菜々子の視界が歪み、ぐらぐらと揺れる。 『ポーラスター』で起きたことと同じだ。 ならば、桐島あおいの要求も、また。 「あの女は、菜々子ちゃんとバトロンで対戦するのを要求してる」 「お願いです、菜々子さん! あの女と戦ってください!」 「菜々子さんとミスティなら、あんな奴、簡単にぶっ飛ばせますよね!?」 大城に続き、涼子と有希が声を上げた。 彼女たちの声は必死だったし、また、『エトランゼ』ならマグダレーナに負けないと、希望を滲ませている。 逆に、菜々子は声を詰まらせた。 まただ。 また、仲間たちがわたしを戦いに追いやろうとしている。 胸の動悸が激しくなる。呼吸が荒くなり、目の前はぐにゃぐにゃに歪んで見える。 菜々子は思い出してしまう。 あの不気味な神姫と対峙し、そして敗れたときの気持ちを。 菜々子は絞るように、声を吐き出した。 「……できない……」 「なんで!?」 「……ミスティは、あのマグダレーナに負けて……壊された……無理なのよ、勝てないのよ、あの人には……!」 その場にいたチームのメンバーが、息を飲んで絶句した。 彼らはミスティの戦いぶりをいつも見ている。『エトランゼ』が完全敗北するなんて、ありえないことだった。 「……それでも」 口を押し開いて言葉を発したのは、大城である。 「それでも、菜々子ちゃんには戦ってもらわなくちゃ困る……」 鋭い眼光を向けられ、菜々子の視界はさらに揺れる。立っているのがやっとだった。 有希と涼子が、さらに追い打ちをかける。 「ミスティがいなくても、他に方法があるはずです」 「そうですよ、ここであきらめるなんて、菜々子さんらしくないじゃないですか!」 わたしらしい、ってなに? ミスティがいなくても戦うのが、わたしらしいってこと? そんなの、全然違う! 勝手に決めないで! 「どうやって戦えって言うの!? ミスティがいなければ、わたしは……」 「方法なんていくらでもあるだろ!? 別の神姫を用意するとか!」 大城が切羽詰まった口調で、大真面目な顔をしてそう言ったから、菜々子は彼が本気なのだと悟った。 隣の二人も、同じ表情をして頷いた。 菜々子はもはや驚きを通り越して、悲しかった。悲しすぎた。 「あなたたちも……なの?」 「……なに?」 「あなたたちも、わたしに神姫を使い捨てろ、って言うの……?」 「……それも仕方がないんじゃないか」 「この上、わたしに神姫を失うこと前提で、戦えって言うの!?」 「そうでなけりゃ、俺たちの神姫が消されちまうんだっ!!」 大城の強い眼光の奥に揺れるかすかな色を、菜々子は見た。 それは、怯え、だ。 いつもケンカばかりしている彼と神姫だが、虎実を失うことを、この大男は怖れている。 有希と涼子も同じだ。 大真面目な表情の奥に、怖れをぬぐい去ろうとする必死さが垣間見える。 菜々子にもその気持ちは分かる。 神姫を失う絶望と悲しみを、身を持って経験しているから。 だからこそ、ミスティのかりそめの代理を立てて、『狂乱の聖女』の前に立つことなど、できるはずがないのだ。 破壊されるための神姫のオーナーになるなんて、菜々子には決して出来ないのだ。 それは神姫マスターとして……いや、一人の人間として、決して譲れない。 「わかってるの? 神姫には、心があるのよ?」 「……」 「それなのに……他の神姫を救うために、犠牲になれって……そんなこと言える……?」 菜々子の言葉に、さすがの大城も口を噤んだ。彼も神姫の心を理解する優しいマスターなのだ。 しかし。 「……情けは捨ててください」 そう言って迫ってきたのは、蓼科涼子だった。 「中古屋でジャンク同然の神姫を買ってくればいいじゃないですか。それだったら、大して心も痛まないでしょう?」 「涼子ちゃん……あなた、本気で……言ってるの……?」 「本気です。わたしたちの神姫三人と、ジャンクの神姫だったら、比べるまでもないじゃないですか」 菜々子は呆然として涼子を見る。 涼子は一直線に菜々子を睨んでいた。 「遠野さんがここにいれば、きっと同じことを言うはずです」 それは今の菜々子にとって大砲だった。 今まで心を支えていたものを粉々に撃ち砕く大砲。 菜々子の目には、涼子が人には見えなかった。悪魔に見えた。 涼子だけではない。 大城も、有希も、その後ろにいる美緒も梨々香も安藤も、周りにいる常連たちもみんな、悪魔に見えた。 恐怖にかられた。 もう、心を奮い立たせる余裕はなかった。 気付いたときには、その場に背を向け、駆けだしていた。 菜々子はまた逃げ出した。 ◆ どこをどう走ったのか、わからない。 大城たちが追ってきたのかどうかも、わからない。 気がつけば、駅前の陸橋の上から、流れる車のテールランプを見ていた。 空は分厚い雲がかかり、月も星も見えない。 星明かりの代わりに降り注ぐのは、冷たい雨。 菜々子は全身ずぶぬれになり、フェンスから身を乗り出していた。 肌を伝う液体は、雨なのか汗なのか涙なのかも定かではなかった。 「どうすればいいっていうのよ!!」 菜々子の叫びが雨音を切り裂く。 心の底からの想いを言葉に乗せ、叫んでいた。 菜々子にはわからなかった。 どうすれば、仲間の神姫たちを救えるのか。 どうすれば、自分の神姫を失わなくてすむのか。 どうすれば、今のわたしがお姉さまと対峙できるのか。 どうすれば、どうすれば……。 菜々子の心は、思考の螺旋に迷い込んでしまっていた。 「だれか、たすけて……」 色が薄くなった唇から、弱気が転がり出た。 あおいお姉さまの件で、今まで誰かに頼ったことはなかったが、この状況を打破する手だてが菜々子にはなかった。 『ノーザンクロス』の仲間たちは菜々子を強いと思っているが、そんなことはない。 菜々子もただの一九歳の女の子に過ぎないのだ。 冷たい雨が、菜々子から体温と気力を奪い続ける。 雨音だけが菜々子の耳を支配する。 菜々子はその場にしゃがみ込み、フェンスにもたれたまま、両肘を抱いて、寒さと不安に耐えていた。 どれほどそうしていただろう。 「……菜々子さん?」 聞き覚えのある声に、菜々子は顔を上げる。 前髪からこぼれる雨の滴に視界が滲む。 しかし、その男の姿を、声を、違えるはずがない。 「貴樹くん……」 愛するその人を呼ぶ。 彼は近寄ってくると、手にした小さな傘を差し掛けた。 折りたたみ傘。さすがは貴樹くん、用意がいい、と菜々子は変なところで感心していた。 甘えてしまいたい。 ここで、彼の胸に飛び込むことが出来たなら、どんなにいいだろう。 でも、二人とも奥手だから、こんな人通りのある場所で、そんなことはできなかった。 貴樹の顔がすぐそばに来た。菜々子の正面に来て、わざわざしゃがみ込んでくれたのだ。 これが精一杯の距離。 「話は大城から聞いたよ。桐島あおいが現れたって」 「……お姉さまを知ってるの?」 「頼子さんから話は聞いてる」 ならば話は早い。 貴樹ならば、きっと自分が望む答えを考え出してくれるだろう。 菜々子はそう信じて、彼に尋ねた。 「わたしは……どうしたらいいの……?」 貴樹の視線を感じる。 いつものように、真っ直ぐで揺るがない、その視線。 貴樹の答えはすぐにもたらされた。 「君は戦わなくていい」 「……」 「桐島あおいとは、俺が戦う」 「え……?」 菜々子は耳を疑った。 濡れて霞む眼をぬぐい、正面の男を見た。 久しぶりに見る、遠野貴樹の姿。 いつもなら安心できる彼の姿が、今は菜々子の胸に異様なざわめきをもたらしている。 彼は真っ直ぐに菜々子を見つめている。 いつものように。 つまり、貴樹の言葉は本気ということだ。 菜々子は驚きに目を見開き、問い返す。 「ティアを……戦わせるって、言うの……」 「そうだ」 迷いなく頷く貴樹が信じられない。 それは、菜々子の想像を超えた、最悪の答えだった。 「そんなこと、させられるわけないでしょおぉっ!?」 叫んでいた。叫ばずにはいられなかった。 どれほどの思いをして、ティアを自分の神姫にしたのか、菜々子はよく知っている。 遠野は、神姫を守るためなら、血を流すことさえ厭わない人だ。 その遠野とティアが『狂乱の聖女』に挑む。 ありえない。 絶対にあってはならない。 神姫を失う悲しみと絶望を、目の前のこの人にだけは、絶対に味あわせるわけにはいかない。 たとえ自分がどんな目にあったとしても。 「そんなことするくらいなら……ジャンクの神姫を身代わりにした方がマシよ!!」 遠野の表情が揺らいだようだった。 だが、彼がどんな顔をしたか分からない。 雨の滴が再び菜々子の視界を覆ったから。 もしかすると涙だったかも知れないが、菜々子にはもはやどうでもよかった。 菜々子は悟ってしまった。 一番信じて頼りにしていた人も、結局はわたしを理解してはくれない。 「もう……しんじられない……だれも……」 菜々子はよろめくように立ち上がり、遠野の傘の下から出る。 再び降りしきる雨の中を、ふらふらと歩き出す。 遠野とすれ違い、背を向ける。 遠野は動かなかった。 その方がいい。 菜々子は思った。 今度遠野に捕まったら、きっと心のたががはずれて、半狂乱になってしまうだろうから。 ◆ どれだけ夜闇の中をさまよったろう。 もはや視界にある景色に意味はなく、空虚な書き割りにすぎない。 すれ違う人たちも、ただの影にしか見えない。 聞こえてくるのは静かな雨音だけ。 灰色に染まった世界。 菜々子はずるずると歩き続けていた。 吐き出した白い息が視界を濁す。 濡れ鼠になった身体は冷え切っている。 身も心も疲れ切り、もはや街をさまよう以外にできることもない。 もう、倒れてしまおうか。 そして、そのまま朽ちてしまえばいい。 そうすれば、何も思わなくても、何も考えなくてもよくなるから……。 そんな思いが頭をよぎったとき。 うつむいた菜々子の視線の先に、色のついた靴が現れた。 視線をゆっくりと上げる。 この色を無くした世界で、その人物だけが色を纏っている。 落ち着いた色のコート、白い肌、ウェーブのかかった黒髪に、えんじ色のベレー帽、紅い傘。 菜々子の瞳が大きく見開かれる。 「……お姉さま……」 目の前で、桐島あおいが微笑んでいた。 菜々子は頭を垂れる。 恐れが菜々子の視線を逸らさせた。 あおいの顔をまともに見られない。 見つめているだけで、挫けて、倒れ込みそうになる。 菜々子は震える唇の間から、なんとか声を押し出した。 「……わたし……もう……たたかえ……ません……」 響きは悲痛。 あおいを追い続けてきた、今日までのすべてを自ら否定する言葉。 心が悲鳴を上げるほどに痛む。 いや、まだ悲鳴を上げるほどの余裕があったのか。 菜々子は声を絞り出す。 これだけは、言わなくてはならない。 「わたしの負けでいいですから……だから……みんなの、神姫のAIを返して……」 ざあっ、と雨音が大きくなった。 それも一拍の間のこと。 菜々子の耳に、あおいの言葉が流れ込んだ。 「別に、わたしと戦わなくていいわ」 「……え」 「わたしと一緒にいらっしゃい、菜々子。そして、わたしがしていることを手伝って」 「お姉さまと、いっしょに……?」 「そうよ。あなたに新しい武装神姫もあげるわ。戦えるようにしてあげる。だから、あの頃のように、またコンビを組みましょう」 「コンビを……」 「またわたしとコンビを組んでくれるなら、すぐに神姫たちのAIをあなたに返すわ」 菜々子はゆっくりと顔を上げていた。 あおいは変わらず、穏やかな微笑を菜々子に向けている。 「……ほんとうに……?」 「もちろん。あなたさえよければ、今すぐにでも」 あおいは首を傾げると、くすり、と笑って言った。 「ひどい顔ね」 ああ……わたしがずっと望んでいたことは何だったろう? お姉さまとまた一緒にバトルロンドをすることではなかったか? あおいお姉さまは今、わたしとコンビを組もうと言ってくれている。 断る理由がどこにあるだろう。 わたしがつらいときに、そばにいて支えてくれるのは、やはりあおいお姉さまなのだ……。 初めて出会ったときから、ずっと。 「お姉さま……」 「菜々子……」 菜々子はあおいの腕の中に倒れ込んだ。 あおいは服が濡れるのもかまわず、菜々子をしっかりと抱きしめてくれる。 ようやく、安息を得た。 菜々子の顔から緊張が消え、穏やかな表情へとほどけていく。 「『二重螺旋』、復活ね」 「はい、お姉さま……」 それは、なんと甘美な響きだったろう。 甘い言葉の余韻と、腕の温もりが、菜々子を包み込む。 傷つき、疲れ、冷えた心が満たされていく。 だんだんと意識が霞んでいく。 眠りに誘われるように。 ゆっくりと雨音が遠のいていく……そして。 菜々子の心は、闇に墜ちた。 次へ> Topに戻る>
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SHINKI/NEAR TO YOU 良い子のポニーお子様劇場・その2 『Over the Rainbow』(前篇) >>>>> Higher higher higher! Higher higher higher! 色鮮やかなレーザービイムとスポットライトに照らされて、ステージに三体の神姫が躍り出た。 彼女たちの登場と共に、ステージを取り囲むビジターから一際大きな歓声が上がる。 右手から跳ね出るのは、お団子頭と可愛らしい八重歯が特徴のストラーフ型神姫。こちらは白い衣装に、頬に星型シール。朗らかで元気いっぱいの踊りを見せる。 ステージの左手からは、短い雪のような髪が特徴のフブキ型神姫。白い衣装に、頬に雫形のタトゥーシール。優雅な力強さを思わせる踊りを披露する。 さらにステージの中央、ライトに照らされて長い銀髪の神姫が舞い降りる。ステージライトの下、色取り取りに輝く純白のドレス、頬にはハート型のシール。白フブキと白ストラーフのふたりの神姫の真ん中から優雅に登場した、妖精のごとき白い神姫。 彼女たちは熱狂する歓声に両手を広げ応えると、華やかに舞いながら歌い出した。 1 関東有数の学術研究都市である摩耶野市。 そのほぼ中央に位置する摩耶野駅近縁にある大型商業施設、神姫センター摩耶野市店。 その上階を占める業務エリア内――神姫スタッフルーム(センター内のさまざまな業務活動に関わっている武装神姫たちの待機室)に彼女たちの〝楽屋〟は設けられている。 「ふみゅ~、今日のステージも盛り上がったね~☆」 大きく伸びをしながらチェアーに腰掛ける神姫、白夜。 お団子状のヘッドセットでまとめた髪、白に黒のラインが入ったボディカラー、限定モデルのストラーフ(悪魔型)。 「そうだね、集まったビジターの皆さんも楽しんでくれていた」 舞台メイクのタトゥーシールを外し片手でもてあそぶ神姫、白雪。 雪のように白い肌と、通常とは違う白を基調に鎖帷子を模した意匠、リペイントモデルのフブキ(忍者型)。 「でもその代わり、ワタシたちもより精進せねばならないということ。多くの人が集まってくれるということは、それだけ期待も大きいよ」 「ふみゅ~、人気者はツライぜってことだにゃ~ん。ふるふる」 そう口では言いながら、あっけらかんとした白夜。白雪はそれを横目で見つつ、雫形シールをテーブルに置いて、後ろを振り向く。 「フィはどう思う?」 『Ah...目覚めて...Ah...ひとりサヨナラを越える勇気抱いて...♪』 白雪に呼ばれ、先ほどから脱いだ舞台衣装をひらひら、楽しそうに歌を口ずさむ少女が振り返った。 「簡単なことよ。期待が寄せられるということは、それだけ多くの人たちが喜んでくれているということだもの」 光を浴びて薄紫に輝く銀糸の長い髪に、純白のボディカラーと艶のある真紅の瞳、先行生産型スペシャルモデルのテイタニヤ(妖精型)。 朝日のような微笑みを浮かべる白い神姫、フィシス。 「素敵じゃない? フィはとても素晴らしいことだと思うの」 そのグループのリーダーを務める少女の当然といった返答に、白雪と白夜はあきれ半分親しみ半分といった表情。 「やはりフィシスは心の臓の強さが我々と違うようだ。いや、この場合CSCの強さといった方が適切」 「さっすがぁ、フィたんはエッライね~ん☆」 「そんなことないわ、ごく自然なことよ。ビジターを楽しませ、喜びを伝える。それがフィたちの役目だもの」 この神姫センターのキャンペーンガール、訪れるビジターたちをショーで楽しませるアイドル神姫。センターに所属する神姫スタッフたちの花形にして、『センターの顔』という重大な役目を課せられた存在。 それが彼女たち三人、摩耶野市店の擁するアイドルユニット――ブルーメンヴァイス。 「でもでもぉ! フィたんもタマ~には、みんなみたいにフツーにしてみたいと思わにゃい? フツーフツー」 「……? 普通って?」 「白夜が言いたいのは、このセンターを訪れる一般の神姫たちのこと。彼女たちのようにマスターと共にバトルを楽しんだり、一緒のひと時を過ごす」 「そうそう、フツー武装神姫ってのはそういうもんだよねー」 「別に、そうは思わないけれど?」 フィシスは少し小首を傾げる。 「ひとりのマスターに奉仕するのも、大勢のビジターに奉仕するのも、同じことじゃないかしら? 他の神姫たちにとっての〝普通〟がマスターに尽すことなら、フィたちにとってこれが〝普通〟なのよ」 不思議がる二人に、フィシスは得意気に胸を反らして答える。それはこのセンターのアイドルとして自分たちにとって当たり前のことだ。 「はにゃ~。どう思います、白雪隊員。ユウトウセイですよ~」 「ふむ、完璧ともいえる思考ロジック。さてその我々とは違うポジティブさの秘訣とは?」 「白雪隊員! 白夜隊員はCSCの他なんたらかんたら、小難しすぃデリケートな部分が怪しいと思いますです。具体的に言うとあのふたつの丸く膨らんでる丘の辺りぃ!」 「ちょっ――ちょっと何するのよ、白夜!?」 にゅっとつかみ掛かってくる白夜の手に、フィシスが身をくねらせる先には別の魔の手が…… 「なるほど、さすが最新世代ボディ……」 「ちょっ、ちょっとぉ――!? 白雪もっ……やめてっ」 フィシスは慌ててその……いろいろと大事な部分を両手で隠しパッとふたりから離れる。 それを見て、白夜隊員と白雪隊員は「ギュピーンッ」と妖しくアイコンタクト。 フィシスは頬を紅く染め、両手で体を抱きしなりと「な、何?」。 「これはこれは、けしからんですみゃ~☆」 「姫よ、よいではないかよいではないかよいではないか」 「ちょっとやめっ! きゃああああ――っ!?」 ばったんきゅ~~ん☆ 「イタタタタ――ッ!×3」 しな垂れ掛かる重みに耐え切れず、三人は揉みくちゃになって盛大にフロアーと手痛いスキンシップをした。 「もう……白雪も白夜もいい加減にしてっ」「……少し調子に乗りすぎたみゃ~」「面目ない……」と三人――ギリギリまで頑張ったんだけど、やっぱりダメだった~、ばたんっ……と倒れた組み体操状態。 「……バカじゃないの?」 ぶつけた肩を擦るフィシスはハッとする。いつの間にか休憩ブースの区画先に、他の神姫スタッフたちがやってきていた。 ふいに湧いてくる羞恥心を抑えて、フィシスは自然を装い立ち上がる。「ほら、ふたりとも。いつまでも寝ていてはダメよ」 フロアーに這いつくばる同僚をせっせと助け起す。 「アイドル風情が、おだてられて調子に乗ってんじゃない?」 つかつかと歩きながら、楽屋に入ってきた神姫たちのひとりが呟く。調整された声量。さり気なく、だがワザと確実に聞こえるよう計算された音強。 ムゥ~ッとする白夜を手で制し、フィシスは相手に微笑を返す。 「どういうことかしら?」 対する神姫スタッフの一団。 色素の薄い髪に黒と赤の戦闘的に塗られたカラー、限定モデルのアーンヴァル(天使型)。 濃緑色の髪に真っ赤なボディスーツ、リペイントモデルのツガル(サンタ型)。 いずれもこのセンターの中でイベント時に巧みな空中ショーを披露する、アクロバットチームのメンバーたちだ。 「あら違った? ああ、そっかー。アンタらはキレーイに飾りたてられた案山子だものね」 一団の中から進み出るアーンヴァル。フィシスたちに挑発的な笑みを向ける。 身構える白夜と白雪のふたり、しかしフィシスはその笑みを真っ直ぐに受け止め、平然といった様子で思案する。 「……フィがブリキのきこりだとしたら、案山子が白雪で、きっとライオンが白夜ね」 くすくす笑っていたアクロバットチームの面々が「?」となる。にっこりと微笑えんで、フィシスは「うん」と納得したように頷く。 「だとしたら、きっと――フィはみんなを包む愛を、白雪はみんなを幸せにする知恵を、白夜はみんなを明るくする勇気を手にすることができるわ。とっても素敵じゃない?」 あっけに取られるアクロバットチームの前で、フィシスは屈託のない笑顔。 そんな彼女にアクロバットチームの神姫たちは毒気を抜かれ、「今に見てなさいよ」と舌打ちしながらチームリーダーのアーンヴァルが立ち去る。 戸惑いながらリーダーの後を追いかける神姫たち。 それを見送るフィシスの後ろで、白雪と白夜はこっそり「イエイ」と手を合わせ、ニンマリした。 2 「新しい試みのステージショー?」 ブルーメンヴァイスの三人は、マネージャー役を務める業務スタッフから次のステージ内容を聞かされた。どうやら、今度からステージイベントにアクション要素を取り入れることになるらしい。 「そうと決まったからには、頑張らなくちゃね?」 新イベントと聞いて明るく前向きなフィシスに比べ、白雪と白夜の足取りは重い。 「ふみゅ~、どうしてウチらのショーにアクションシーンが入ることになったのきゃなー? はてはて」 「確かに急な話だ。リスクも増える」 白夜はおチャラケた態度で誤魔化す。白雪は冷静を繕う。それが如実に語る、ふたりの新イベントについての不安と疑問。 「仕方ないわ、それがフィたちの〝もうひとつの役目〟なんだもの」 ふたりの不安を断ち切るようなフィシスの宣言。 センターのアイドル――ブルーメンヴァイスにはもうひとつ課せられた役目がある。 それは各種イベントやキャンペーンという形を通して、神姫センター内の様々なサービス、それを支える新技術の発展と実用試験を行うこと。 摩耶野市店のトップガン。 最新技術を用いた武装神姫であるフィシスたちだからこそ務まる、重要な役目だ。 「で、こーいうオチになりますきゃあ……」 練習用のステージに向かい、ブルーメンヴァイスの三人は各々の武装に身を包んでいた。 フリルを模した装飾のついた白亜の鎧に、ふわりと広がったドレススカートが華美な妖精武装を纏ったフィシス。 白磁の装甲に金の角と生やし、無骨な巨腕が重厚さと無邪気さをアピールする悪魔武装を装着した白夜。 白桃に染まる装束に白い狐の面を下げ、すらりとしたシルエットが軽やかで可憐な忍者武装を駆る白雪。 三人の前に居並ぶ神姫たち。黒い装甲黒い翼――それは限定アーンヴァル+リペイントツガルで構成された空中アクロバットチームだった。 「きーてにゃいよー」 「なるほど得心納得。だから先ほどはこちらに挑発的な態度を……」 ジトーッとうんざりした顔の白夜の隣で、嘆息する白雪。 新しいショーに取り入れるアクション要素……つまり、アクロバットチームと競演してステージイベントを行うのだ。 「あ~ら、アイドル様が今度は仮装大会でもやるつもりなのかしら?」 髪を肩で払い、すれ違いながらアーンヴァルリーダーが嘲る。取り巻きのアクロバットチームの揃って押し殺した笑いが続く。 フィシスはあくまでも笑みを絶やさず、通り過ぎる彼女らに声を掛ける 「みんなで一緒に、イベントが成功するよう頑張りましょう」 嘲笑されながら、嫌悪を微塵も出さずに語りかけるフィシスがおもしろくなかったのか。アクロバットチームはそのまま無視して練習ステージへ行ってしまった。 「な~んだか、おもしろくないみゃ~」 「そんなこと言ってないで、みんな同じ神姫センターの仲間でしょう?」 「あっちはそうは思ってなさそうだ。不倶戴天、敵意満々といったところ……」 白雪、歩き去った神姫たちに向け、無表情に中指を立てジェスチュア……びしっ! 白夜、同じくステージ入り口に向け、目の下に指を当て舌を出す……あっかんべー☆ 「……あっちはあっち、こっちはこっちよ。ほら、フィたちも早くしないとマネージャーに叱られてしまうわ」 相方ふたりの分かりやすい反応をやれやれと思いながら、フィシスは練習ステージへの入り口をくぐる。 歌や踊りでビジターを楽しませるブルーメンヴァイス。華麗な空中ショーでビジターを楽しませるアクロバットチーム。……どちらもセンターを訪れるビジターに喜んで欲しいという気持ちは、同じはずだ。 「そうよ。だったら、一緒になればもっと楽しいはずだわ」 小さく呟いた、その言葉をかみ締めながら、フィシスはゲートを抜けた。 『Over the Rainbow』(前篇)良い子のポニーお子様劇場・その2//fin 戻る
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2036年。 ネットに奇妙な音声ファイルが流出した。 内容から、神姫について神姫開発者が、報道関係者の質問に応えているもの、らしい。 質問者の音声はうまく消されていて、モゴモゴ言う音だけが聞こえる。 ただ、神姫開発者とおぼしき人物の音声だけは、ボコーダー処理がしてあるものの、ハッキリとその内容を聞き取ることができる。 「ああ、それは…様子を見るしかないですね」 (いきなり、音声が聞こえる。合間に質問者のものであろう、モゴモゴした音が聞こえる。バックには多数に人間が出入りする、居酒屋やそんな場所のものと思える喧噪が聞こえている)。 「一体の神姫に対して、マスターをひとり設定するとそれは変えられない、ということはご存知ですよね」 「だから、彼女はスリープのまま起動しないのです。…うーん。ちょっとこのことを説明する前に、神姫のAIについて説明する必要がありそうですね」 「えっと…、神姫に於いて、コアユニット、CSCとそのボディは不可分であるとされています。その理由は…あー、コアユニットだけでは神姫は神姫足り得ないからです。現在存在する、そして神姫に採用されているAIは、実はAIのみでは満足な機能が得られません。これは医学的にも実証されています。人間の脳は、脳それだけではその機能の維持をできない。身体や感覚器からの入力。そういったフィードバックがなければ、刺激を得られない脳は萎縮してその機能をー、えーっと、思考能力を持たなくなってしまうのです。だから、不可分なんです。心臓移植を受けた人がドナーの記憶を受け継いでいる、って話、聞いたことありませんか。今話したいのはそういうことなんです。神姫のAIは、起動した直後から、状況に応じてハードウェア的に新たな回路を作り出します。それは、彼女たちの身体を動かすサブプロセッサに於いても同様です。人間で言えば、小脳。神姫の脳と身体をつなぐ、インターフェイス。それもAIのハードと同様に独自の神経回路を生成するようになっているのです」 「どう、話をつなごうかな。あー、マスターだった、小学生の女の子が、交通事故で亡くなって、その子の神姫がスリープから目覚めないって話でしたよね。正直な話をします。神姫は『ココロ』を持っています。人間の心と同様に」 (回答者は酒が相当まわっている様子。ロレツがまわらない)。 「だから、『マスターはひとり』と決めたんです。マスターが死んだ。マスターが飽きた。だから、次の人間へ譲渡する。…それって人身売買じゃぁないですか」 「機械ですよ。でも『心』がある。今までの研究で、一定の期間を経たAIは全く、人間と同様のー、神経回路のやり取りをすることが判明しています。夢も見るし、神経症にもかかる。ええ、かかるんです。でも、法整備が追いついてない。でも、AIのニーズは増え続け、社会にはAIが続々と進出を続けている。クルマのオートドライブシステム。アレなんかがそうですよ。路上に特殊な専用システムを置かなくても、今時のクルマは勝手に走ることができるでしょ。ある福祉施設でもー、ま、言ってしまってもいいか。神姫と同様のAIを採用したアンドロイドが試験的に稼働しています。これはオフレコですよ。そこの施設では、施設長にしかそのことは伝えられていないんだから。…ちょっと失礼」 (ガタゴトと椅子から立ち上がる音。ここで録音は一旦中断する)。 「ちょっとトイレで何を言うべきか、考えてたんです。言うべきことがたくさんありすぎて。…先日、あなたは、私たちの会社と(被せるように雑音が三秒ほど入る)の記事を書いていましたよね。あれは、おおむねー。あ、ホントにここからはさっきの話どころではなく、本当にオフレコです。えっと、もう、今世紀初頭には、いわゆる人間型のロボットが試験的に実戦、ある紛争に実際に投入されています。当時は今のようなAIもなく、本当に一定のプログラムに従って、一定の仕事をするだけのものだったらしいのですが。でも、今は違う。実際に人間と同様に、かなり近いレベルで、状況に応じて判断をし、最も適正な行動をとることができるAIがある」 「ま、そのへんはご想像にお任せしましょう。まぁ、今、そんな兵士に最も興味を示しているのは、私たちがいるこの国なんです。理由はいろいろありますが、ま、大きな理由はこの国が戦争に陥ってしまった時の方法論かな」 「そうですね、この国が戦争をするのは基本的に『攻め込まれた』ときですよね。そのとき、どういう対処をするか。遅滞戦闘をして、侵攻を遅らせて国連の停戦命令を待つ。それだけなんです。つまり、そのとき戦線に送られる兵士たちは、ハッキリ言って捨て駒なんですよ。それは人道的によろしくないってことを、彼らは言っています」 「言いましたよね、オフレコだって。『彼ら』が誰かは言えませんよ。まぁ、本当に大切なのは、そういう事態に陥らないために何をするか、ということのはずなのですがね。そこでー、PKOに派兵する人員や、どうしても人間が必要な場所を除いて、国防にあたる兵士の大半をAIにし、人件費を削減しつつも兵力の維持、向上を図る、という計画が検討されています。AIなら、モノなら『死んでこい』って言いやすいってことです。で、ほかにもあるけど、本当にAIの社会進出はこれから十年、いや、五年もたてば立派な社会問題になる。そういうところまで来ているんです」 「神姫の販売を始めるにあたっては、社内でもけっこうな論議が交わされましたよ。さっき、人身売買って言いましたけど、その大元締めになってしまうわけですしね。ま、色々議論はあったんですが、私たちの達した結論はこうです『私たちが手を下さなくともAIはいずれ、世の中を席巻する。それなのに、未だに法整備に向けた動きも何もない。それは、AIに対する社会的なコンセンサスが無いからだ。ならば、それを作るための礎となろう』とね。だから、玩具、というカタチで販売をしたんです。未来を担う子どもたちにAIに触れてもらい、AIとのつきあい方を学び、彼らに人とAIとの未来を判断してもらおう、と。それが私たち企業としての理想です」 (両者沈黙。背景の喧噪だけが聞こえる。ちなみに、この喧噪の背景に流れている有線放送の内容から、この記録は2032年ころのものだろうという推測がされている) 「話を戻しますか。さて、件の神姫ですが、きっと、彼女は『自分のマスターが存在しない』という事実をどうとらえたらよいのか、悩んでいるはずです。私たちは神姫を世に出すにあたって、彼女たちにひとつだけ、彼女たちが選択できる自由を与えました。商品として販売される以上、さまざまな扱われ方をするでしょう。友人のようにつきあうユーザーもいれば、モノ扱い…、虐待するユーザーもいるでしょう。だから、一定以上のストレスが与えられた場合、彼女たちは『自殺』することができます。もちろん、物理的にではなく、えー、心理的、精神的に、です。そうすると、彼女たちは、一定のプログラムに限定された受け答えだけをし、行動するだけのロボットになります。これは、彼女たち自身は知りませんし、その敷居もそれなりに高いものにはしてありますがね。まぁ、意図的に『故障』を仕込むことになるのではないか、という意見もありましたけど、それこそ、どんな商品だって必要以上に乱暴な扱いをしたら壊れるでしょってことです」 「あーなんか言っていることがごちゃごちゃしているなぁ。ま、件の神姫の意識が戻るかどうかはわかりません。さっきも話しましたが、起動した神姫はひとりひとりがユニークな存在になるからです。本来の設定ならば、マスターを失った場合、機能停止することにはしてあります。ただ、スリープから目覚めない、というのは、その初期設定に対抗できるだけの、社会的なつながりをその神姫が得ることができたのでしょうね。例えば、その亡くなった女の子の両親、家族と良い関係を築くことができていた、とか。で、その競合する初期設定との折り合いをつけようとしているのだと思います。…もし、彼女が自我を失わずに目覚めることができたなら、彼女は自分と周囲との関係をどう構築しなおしたのか尋ねてみたいですね」 「そうです。こればかりは本当にどうなるか誰にもわかりません。可能性は半々です」 「まぁ…、うん。あまり記事にはしてもらいたくないなぁ。申し訳ないけど。そのご家族には伝えてくれて構わないけど」 (ここで、音声ファイルは終了する) このファイルはネット上で論議を呼んだ。 この二人の身元や、話題になっている家族の特定に奔走するものも現れたものの、未だ特定には至っていない。 会社はこのファイルの内容について「ノーコメント」を貫き通し、 当時、神姫関連の記事を書いていた雑誌記者らも、その関連を否定している。
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こっそり種牡馬:ウルフインパクト imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2550.html
第2部 「ミッドナイトブルー」 第11話 「night-11」 2ヵ月後 西暦2041年 7月21日 15:00 『大阪府 大阪市 鶴見緑地センター店』 お昼の3時のチャイムが公園内に響く。 園内の噴水広場の軽食コーナー、そこでは多種多様な神姫とオーナーたちがお菓子を食べて雑談をしていた。 オーナー1「おい、知ってるか?昨日の夕方、出たらしいぜ」 オーナー2「出たって何が?」 天使型「例の都市伝説ですね」 剣士型「超音速の死神か・・・」 悪魔型「ええーーーほ、本当?」 オーナー3「ついにこの神姫センターにも、来たか」 種型「なんでも物凄い数の神姫が撃破されたらしい」 花型「ひゃーーー恐ろしい恐ろしい」 オーナー5「超音速の死神、あれって実在するのか?よくあるゴーストファイターだろ?」 雑談に花を咲かせるオーナーたち。 軽食コーナーの端でパラソルの下で老人と将棋を打っている黒い軍服を着た将校型神姫がぼつりとつぶやく。 ナターリャ「やれやれ、またなんとかの死神か」 アオイ「死神といえば、あいつを思い出しますねーナターリャ将軍」 ナターリャの将棋を観戦するアオイとツクヨミ。 ナターリャ「そいつの話はするな」 ツクヨミ「ちょっとトラウマって奴ですか?」 茶化すツクヨミ。 軽食コーナーの横の桟橋では航空母艦型のツラギが停泊し甲板を開放し中央では武装をはずして水着姿になった神姫たちがホースを掴んでキャッキャと水浴びして遊んでいる。 ツラギ「あーーあーー、最近なんか張り合いのある奴がいなくてつまんないですねーマスター」 でっぷりと太った金川がカメラを片手に水着姿の神姫を写真に収めて満足している。 金川「いやいやーこういう可愛い神姫たちのキャッキャウフフを愛でるのもいいもんだよ」 ツラギ「なにも私の甲板の上でやらなくても・・・」 金川「オマエの上だったらいろいろと遊び道具とかあるし、便利だろ!艦内にはシャワーもあるし!!」 ツラギ「そういうのに、空母型使わないでくださいよー」 パチン ナターリャ「チェックメイト・・・じゃなかった王手!」 ナターリャが将棋を心地よく打つ。 ナターリャ「うむ!将棋も悪くないな!!面白い!」 ナターリャの対戦相手でありオーナーである伊藤は満足そうなナターリャを見て微笑む。 伊藤「それはよかったですね。ナターリャー」 湖に灰色の数十隻の戦艦型神姫が着水する。 野木「やあ、みんなお久しぶり」 ラフな半そでのTシャツを着た野木が軽食コーナーに顔を出す。 金川「おおー野木ちゃんお久しぶりー」 立花「ノギッチ!キター」 衛山「おひさ」 野木「ナターリャ将軍、おひさ」 ナターリャ「うむ」 ナターリャは手をひらひらと振る。 野木「調子はどうだい?」 ナターリャ「まあまあ、かな?最近はとんと暇している」 アオイ「張り合いのある神姫がいないんだとよ」 野木「まあ、SSS級の将軍に合うようないい娘はなかなかそういないからね」 湖に着水した数十体の戦艦型神姫の灰色の巨体がまぶしく光る。 ナターリャ「灰色艦隊は、すべて復活したようだな」 野木「まあな、マキシマがバラバラになっていて完全に治すのに1ヶ月以上かかった」 マキシマがやれやれと肩をすくめる。 マキシマ「今度、やるときは指揮系統をしっかりとしてくれよ」 ナターリャ「今度か・・・」 ナターリャは遠い目をして湖を見る。 ナターリャ「そういえば、夜帝はどうしている?」 野木「夜帝か、あいつは心斎橋の神姫センターでちょくちょく見かけているって話だ」 2ヶ月前に行われた夜帝との激戦はネットにも動画が公開され、多くの話題を呼んだ。 今まで夜帝の存在はあまり公には知られておらず、都市伝説化していたが二日間にわたる連戦で、夜帝がたった1機で戦艦型神姫を9隻、航空母艦型1隻、艦載機10数機という完全武装の2個艦隊を撃滅したことは多くの神姫たちを震撼させた。 夜帝はナターリャの手によって敗れたが、帰ってその名声を轟かせたことになる。 ナターリャ「そうか・・・またあいつとチェスを、いや・・・神姫バトルをやってみたいな」 ナターリャは感慨深くそういうとパチンと将棋を打つ。 アオイ「神姫バトルって将軍は、基本他人のふんどしで戦うだけでしょwwww」 ナターリャ「・・・」 青筋を立ててナターリャはパチンと指を鳴らす。 アオイ「ちょ」 湖に停泊中の灰色艦隊がアオイに向かって砲塔を向ける。 マキシマ「艦砲射撃ッ!!撃ち方ァーー用意!!」 ヴィクトリア「アオイさんはいつも一言余計なんですよ・・・・」 ナターリャ「これが私のバトルスタイルだ。文句があるならいつもで受け付けるが?」 野木「将軍には誰も勝てないな」 ナターリャ「SSS級でも用意したまえ」 サソリ型「あのお・・・・」 おずおずと一体のサソリ型神姫がナターリャに声をかける。 サソリ型「この間から夕方の5時に超音速の死神って二つ名のSSS級ランカー神姫がこの神姫センターに現れて暴れまくっているのです・・・た、助けてください!ナターリャ将軍!」 野木「はあ?超音速の死神ってあの超音速ステルス戦闘機型MMS「クリスティ」のことかい!?」 野木は目を丸くしてサソリ型の声に耳を傾ける。 サソリ型「はあ、なんでも心斎橋の神姫センターにいたらしんですが、夜帝とテリトリーがかぶるからってこっちに流れてきて・・・ううう・・・もうすでに300機くらいの神姫が、仲間がやられているんですよ・・・」 野木はナターリャに声をかける。 野木「将軍!出番だぜ」 アオイ「おいおい、超音速の死神って・・・確か音速を超える超高速戦闘型の化け物じゃねえか!!」 ツクヨミ「うは、また化け物神姫かよ」 ツクヨミとアオイが唸る。 ナターリャ「ほほう、化け物退治というわけか」 ナターリャはすっと立ち上がり桟橋に停泊している航空母艦型MMSのツラギに声をかける。 ナターリャ「ツラギ!張り合いのある奴が出たぞ!仕留めに行くぞ!!今度は超音速の死神だ!!」 ツラギがきょとんとした顔でナターリャの顔を見る。 ツラギ「ちょ、超音速の死神!!?クリスティじゃないですか!!SSS級の化け物ォ!!」 桟橋にいた灰色艦隊の戦艦型神姫もざわめき出す。 ノザッパ「ひえええええええ!!音よりも速いあのスピード狂ですか!?」 マキシマ「へへっへ、上等じゃねえか」 ヴィクトリア「化け物神姫ですね」 そのとき、神姫センターの上空を真っ黒な槍のようなスマートなフォルムの航空神姫が空を切り裂くように飛び去った。 □超音速ステルス戦闘機型MMS 「クリスティ」 SSSクラス 二つ名「超音速の死神」 姿が見えて、数秒後にショックウェーブが軽食コーナーに巻き起こり、日傘のパラソルが衝撃波で吹き飛び、音が後から付いてくる。 ドゴゴオオオーーーン!!! ナターリャはにやりと笑う。となりにいたサソリ型が悲鳴を上げる。 サソリ型「で、出たァ!!!」 ナターリャ「ふん、あれが超音速の死神か、なるほど化け物神姫め」 アオイ「ひええええ!!お、音が後から来たぞ!」 ツラギ「レーダーに反応無し!!ステルス機だ!!」 ノザッパ「は、速い!!」 ナターリャ「ふはっはっはは!!この間のバトルはまだ続いているぞ!!あのランカー神姫は夜帝のシュヴァルに心斎橋神姫センターを追い出されてここに流れ着いたランカーだ!!俺たちが招いた因果だッ!!!!!!盛大に歓迎してやろうではないか!」 ナターリャは右手を超音速の死神に向ける。 ナターリャ「バトルロンドは戦いの旋律 終わらない戦いの旋律 さあ、私たちも旋律を奏でようではないか・・・」 西暦2041年 その世界ではロボットが日常的に存在し、さまざまな場面で活躍していた。 神姫、それは全高15センチほどのフィギュアロボットである。 :心と感情:を持ち、最も人々の近くにいる存在。 その神姫に人々は、思い思いの武器、装甲を装備させて、戦わせた。 名誉のために強さの証明のために・・・・・・・・・ 名も無き数多くの武装神姫たちの戦い 戦って戦い尽くした先には何があるのか バトルロンドは戦いの旋律 終わらない戦いの旋律 戦いの歴史は繰り返す いにしえの戦士のように 鉄と硝煙にまみれた戦場で 伊達衣装に身を包んだ神の姫たちの戦いが始まる。 第2部 「ミッドナイトブルー」 終わり
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・・・。 望んだから、失うことがあると。 それでも。譲ることは出来なかった。 「一番になりたい。って、思う力」 そう言ったのは。 誰だっただろう。 港から出た時に襲いくる、体験したことの無い蒸し暑さ。けど、潮の香りが漂うのは既に懐かしささえ覚える故郷と同じ。 それとは別に、ヤヨイは軽い眩暈を覚えた。北日本において三本の指に入る大都市。空に向って伸びた高層ビルの乱立を想像していた・・・とは言わないが。 函館では見たことが無いほどの大きな道。走るたくさんの電気自動車。その両側に並んだ街路樹。 普通に大都市にある光景なのかもしれないが。しかし決して曇った色ではなく。むしろ。清々しささえ感じさせる、透明な感覚を持っていた。 栗色の髪を揺らしながら、ヤヨイは初夏の日差しの中。港前の道を沿って歩く。ビル街にも緑が映えて街全体が自然を取り込んでいるような感覚さえ感じながら・・・。 ボストンバッグに吊るしたポシェットから顔を出したマーチが、ふと。驚いたように言う。 「樹の大きさが。全部違います」 ふと見れば。初夏の緑を生やす、整然と並んでいるように見える街路の広葉樹。それら一本ずつの形も、枝ぶりも違う。 「・・・ホントだ。遺伝子操作されてないんだ」 いわゆる大都市なら、共通の高さと落葉の少なさを実現させる為に『人に便利な、同じ樹』にしてしまうはず。 事実、一度だけ行った事のある札幌ではそうだったように思える。ここでは街路樹が植えられている場所にも小さな雑草が生えており、ありのままの樹がそこにはあった。 そして。 「あ。マスター、あそこ」 小さな手で上を指差しながらの声。吊られて見上げた場所に。彼女はさっきから感じている眩暈の正体を見つけたのだった。 同時に気付く気が遠くなるような蝉時雨。それが余りにも当たり前に存在しているから、今まで気付かなかった命を歌い上げる大合唱。 杜の都。と呼び習わされた、緑と共存を続けている街。 仙台。 ・・・。 特別目的が無いという訳ではなく。行って見たい場所が一箇所だけ。 港前のバス停から乗り。しばし揺られて、やがて到着して降りた場所には、まだ朝方だというのに流石に人通りが多かった。そのほとんどが観光だろう。 額に汗をかきながら石垣を傍らに見ながら階段を登っていく。蝉時雨は、尚も続いていた。 「マーチ、ほら。あそこだよ」 「あれ、お馬さん」 遠目で見ても一際目立つオブジェクトに近づいて。 ようやく、その足元に立ってから気付く。 「あ・・・そっか」 今世紀初頭から10年代にかけての。風化や酸性雨による破壊から防ぐ為に。 強化アクリル板で周囲を囲まれた、仙台という街の象徴的オブジェクトを少し残念そうに見上げる。 片目だけのその人は前面をその眼光で睨みつけ。前足を振り上げた美しい肢体の馬の迫力は、テレビの映像で見た物とは別格だった。 「この街を作った人だよ」 それは少々間違った知識なのだが。ヤヨイはケータイのカメラで写真を写しながら、そう説明した。マーチをポシェットから誘い、そこにある説明用立て札に座らせてもう一枚。思わずピースサインをしてしまって赤面している彼女に笑いながら、ヤヨイは一望できる仙台の街に振り返った。 目の中に緑が踊る。 ふと、その大きな姿を見ていたマーチが、ぽつりと呟いた。 「この人。紅緒さんですか?」 どうやら、侍と言いたいらしい。 「あ。うーん。ちょっと違うのかな?」 侍と武士と呼ばれる人達の違いを、余り正確には把握していないヤヨイは曖昧な返答だけを返して、マーチを抱え上げた。 「・・・マスター」 「うん」 「マスターと一緒に、その」 もじもじと何かを言いたげにしている彼女の頭を指でふにふにと撫でて。ふと、思う。 そう。ここに。 テレビでの映像でしか外を知らなかった自分が。此処に立っている事が。夢に近しいような想いとなって。 長いアームカバーの下で。少しだけ痕が傷んだ。 降る蝉時雨。緑の街は、そんな彼女を見つめていた。 ・・・。 お昼前まで青葉城をゆっくりと見学し、ヤヨイは仙台中央ステーション前まで歩いて戻ってきていた。 中央広場にも人通りが更に多くなっている。駅前で昼食を取ろうと思っていた彼女は、その足でてくてくと何気なく通りを歩き始めていた。今日の泊まる場所は既に予約してあるし・・・お昼から、どうしようかな。などと思いながら中央大通りを進んでいると。 その建物が目に飛び込んできたのだった。 「・・・」 余りにも『違う』そこを見て。5秒以上は立ち止まっていただろうか。 肩に座り何事かと目線を合わせたマーチも。その視線の先にある大きな建物に無言になる。 「マーチ、あれって・・・」 「ですよ、ね」 目を丸くした彼女たちの視線の先にある建物には大きなポスターが壁にかかり。 そこに『BMA神姫オフィシャルセンター・センダイ』と書かれていた。 オートドアを開けて入ったエントランス。入ってすぐ右が総合カウンター。左には軽食が取れる喫茶コーナーがあり、ヤヨイは居場所なさげにそちらに向かった。 と。 喫茶コーナーの入り口で。 「あら? 貴女・・・」 「え。はい?」 後から声をかけられてヤヨイは思わず振り返る。 スタイルの良い女性が立っていた。肩で揃えられたウェーブのかかった髪。耳元にはピアスが揺れて、ルージュに染まる唇は大人っぽく艶を帯びている。 「あ。あらあら、まぁ」 小柄なヤヨイよりも頭一つ以上は高いであろうその女性は、ふとある物に気付いて。ひょいと覗き込むように目線を合わせてくる。 「?」 「あ、ごめんなさい」 視線をヤヨイと、そして。 「ジュビジー初期モデルね。余り見かけないタイプだけど、うん。マスターに似て、とても可愛らしい」 にっこりと女性は微笑んでそう言った。 ・・・。 「いきなり御免なさい。ただ、大きなバッグは防犯対策の為にロッカーに預けて・・・って言おうとしたんだけど。あの子に目を取られちゃって」 照れたように笑って。 ヤヨイの頼んだカフェオレと、自分の物であろうコーヒー。そしてサンドウィッチを二人分注文した女性はヤヨイ達に向き直る。 うん、と頷いて。女性は自分を指差した。 「私は長久手菊菜」 「あ。遠野、弥生です」 「ヤヨイさんね。女性のマスターさんは少ないから、ちょっとビックリしちゃった」 「あ・・・」 言われれば確かに珍しいのかもしれない。函館では自分以外のマスターに会うと言っても多くて数人だったので気にはならなかったが。 「それにね?」 「?」 「こんなに可愛い子が」 くすくすと笑うキクナに恐縮するように顔を赤くする。 「えと。それは・・・」 「うん? 何かしら」 「私もです。その。キクナさんみたいな綺麗な人が」 一瞬きょとんとしたキクナは、真面目に言うヤヨイの顔を見て思わず吹き出した。 「ん、ふふ・・・あはっ。ヤだなぁ。私を一発でナンパ出来る男の人なんていないのに」 「あ。そういう意味じゃ無くて」 「うん。ありがとう」 そう答える微笑は大人の余裕なんだろうか。 マーチは今ここにはいない。ついさっき、キクナの薦めで2Fにあるカウンターに各部チェックを頼んで預けてきた。 流石に初めての場所での初めての体験。少々は不安げであったが。案内役の神姫をはじめとして、たくさん神姫がいる所に来ること自体が初めてなマーチは少しだけ嬉しそうでもあった。 「あの、キクナさん」 「なぁに?」 ふと、当たり前のことに気付いたヤヨイは問いかける。 「キクナさんも、神姫を」 「うん。当然。だって、此処にいるんですもの」 それもそうだが・・・けど、やっぱりピンと来ない。 ちらり、と綺麗な腕時計を覗き見たキクナは。誘うように笑って言った。 「それじゃ、迎えに行きましょ? 私達の大切な神姫を」 マーチは各部チェックも異常なしに終わり。待合室的な小物が誂えられた卓上で、彼女らにしてみれば大き目のソファに座っていた。当然・・・人間の片手に収まる程度ではあるのだが。 卓上には自分の他に十体程度の神姫がいて。気ままに寝いったり話をしたりしている。 嫌なことをされたワケでもなく案内役の神姫も丁寧に接してくれた。 こんなサービス的な物は函館では無かったし・・・それに・・・こんなに大勢の神姫がいる場所を、見たことも無かった。 マスターの迎えを待つ間、別段誰とも話さずに。ぼんやりと他の常連なのであろう神姫たちのやりとりを見ながら。それでもマーチはちょっと楽しかった。 (はじめて見る神姫がたくさん・・・) 特にEXモデルといわれるタイプ・・・今、向こうで会話の輪の中心にいるのは蝶型シュメッターリングだったっけ。 最新モデルである彼女らを筆頭として、EXと呼ばれるタイプは通常生産モデルよりも生産数が極端に少ない。レアリティの高い彼女らを函館では取り扱いさえしていなかった。 賑やかな場所から、ちょっと離れた所で。そんな風に他の神姫を眺めていると。 とふ、と肩に何かが覆いかぶさった。 「ふぇ?」 それが、誰かの両手だと気付き、ふと顔を上げる。 檸檬色の光が目の中に舞った。 こちらの姿を映し出す濃い紫色の瞳。 「・・・」 その瞳の主は。じーっと光が舞い踊る、空色の瞳を楽しげに覗き込んでいる。 「あ、あの。えっと」 慌てたようにそう言うが、目を逸らすことが出来ないマーチに。その整えられた髪を揺らして、イタズラっぽく彼女は笑った。 「・・・んふっ。ゴメンゴメン。なーんか嬉しそうだったから」 膝を背もたれにかけたかと思うと、ぐっと乗り出し体を躍らせて。マーチの隣に座る。 人間の女性の下着をイメージしたかのような素体カラー。肌色を強調した姿を隠そうともせず。けど、明るい笑みを彼女は浮かべた。 (・・・ジルダリアだ・・・) 「私はセプター。貴女は?」 「・・・マーチ」 またも目を覗き込むように顔を近づける彼女に思わず身を引きながら答える。 「マーチ? へぇ。カワイイ名前。何見てたの?」 意に介することもなく、セプターと名乗ったジルダリアは聞いてくる。 その行為がこっちの緊張をほぐす為だと解り、マーチも肩の力を抜いて微笑んだ。 「うん、あのね・・・」 「ハコダテぇ? ホッカイドーだったけ?」 驚きを隠すことも無い声。マーチが口にした単語にセプターは目を丸くした。 「そうだよ。セプターは?」 「私? 私はヨコハマから」 「ヨコハマ・・・」 聞いた事はある・・・大きな街のはずだ。けど、確かそれは。 「でも遠いよね。ヨコハマって。此処から」 「うん。マスターの仕事の都合で、こっちの得意様のトコにね」 照れたように笑うセプター。 そっか。 きっと、彼女も・・・。 「良い匂い。ラベンダー?」 指を差され、それが自分が付けている香水のことだと気付く。 「うん。マスターが付けてくれたの」 桃色の髪に手をやりながらマーチは嬉しそうに言う。 「良いマスターじゃない。その香水。きっと良いモノよ?」 「えへ」 それから他愛の無い話をした。 互いにきっと、居場所の無さをどこかで感じていたから。 マーチにとっては、こんなにたくさんお話するのは、ノーヴスに続いて二体目だ。 「セプターのマスターは、何をしている人なの?」 さっきの仕事の都合という言葉を思い出して聞くと、セプターはマーチをまた指差した。何だろうと首を傾げる彼女に笑って。 「香水とか、化粧品の販売よ。アケジマ。アケジマコーポレーション。聞いた事無い? ホッカイドーじゃCM流れないのかな?」 「んと。お化粧の・・・」 そう言われれば、そういう名前の化粧品をヤヨイの母が持っていた様な気もする。 「・・・そういえば。神姫用のお化粧品て、あるの?」 ちょっと気になって聞いてみた。自分は付けてもらっているが他の神姫はどうなんだろう。 「無くは無いわよ。私だって付けてるもん」 セプターが言うには。それは神姫の表面合成皮質を艶やかにするとか・・・あとリップとかが大半らしい。 だが、そう言われても。マーチはそういう物をお店などでも見たことが無かった。そのことも伝えると。 「あは。とりあえずショップの店先に並ばないわよ? どこに行ってもバトル用品優先」 しょんぼりとして肩を落とす。 「ヤだなぁ・・・そんなの」 「私もそうだけどさ。マスターの率は男性が圧倒的だし・・・それに『武装神姫』になるまで『神姫』の取り扱いもしてなかった所ばっかりだから」 「私はマスターに髪梳いてもらったりするのも好きだけどなぁ」 訴えるように言うマーチに、セプターはおかしくてたまらないといった感じで笑い出した。 「ふふっ、あはははははっ」 「??」 「あのねー、マーチ? 化粧品を並べられるようなお店が、無いってのが・・・ホントのトコなの」 良く解っていない彼女に彼女は笑いを隠そうとせずに続けた。 「神姫センターショップに化粧品なんて並ばないでしょ? 武装の箱の横に、香水とかジュエリーとか並んでなさいよ。どう見ても変じゃない?」 そう言われれば・・・。 「だから、通信販売限定」 「へぇ」 「そうだ、マーチのマスターにも言っててよ。人間用の中には私のマスターがデザインしたのもあるのよ?」 色々とセプターは。自分のマスターが混合した香水とかを紹介した。 「ステキなマスターだね」 そういう事が出来る人がいるという事さえ知らなかったマーチは、目を丸くしてそう言うしかない。 「うん・・・自慢よ」 セプターは胸を張り。 「一番ステキだもの」 その言葉を聞いた時。 「・・・え」 ・・・胸の奥が、ざりっと引き裂かれたように痛みを感じた。 なんだろう。この感覚は。 「私のマスターが一番ステキ。だから、私も一番ステキになりたいの」 嬉しそうに言うセプターの横顔が。 ・・・さっきまでと同じ、目線で見ることが出来ない。 「それは・・・違うよ」 なんとか絞り出した声。 「?」 意を介することが出来ないようにセプターはマーチに顔を向ける。 「私のマスターも、一番ステキだもん!」 「な」 一瞬唖然としたようだが、それを侮辱と取ったのか。 「なに言ってるのよ! 私のマスターの方が!」 「違うよ!」 捲し立てるセプターの声を叫んで遮る。 「何が違うってのよ!」 きっと、青い瞳で睨みつけて。 「セプターのマスターだけが! 一番ステキなんじゃないもの!」 引いちゃダメなような気がした。 絶対に、譲ってはいけないような気がした。 それがどこから来る衝動かはわからない。 けど・・・。 「なんですって!? そんなワケないわよ! 私の・・・」 立ち上がって叫ぶセプター。マーチも立ち上がって首をぶんぶんっと振る。 これだけは。 負けちゃいけない。負けられない。 そう、思えた。 「違う!」 「・・・っ!」 ぱんっ! ・・・。 顔が、揺れた。 「・・・ぁ」 頬に手をやる。ちょっとだけ、そこがあったかい。 セプターも「しまった」。と言いたげな困った顔を一瞬浮かべたが。すぐに眉を吊り上げてマーチを睨みつける。 「・・・!」 視界が滲む。痛さなんて大したことじゃない。 だけど何故か。 悔しさが。溢れた。 「・・・やったなぁ!」 ・・・。 何か騒がしい待合テーブル。 ヤヨイとキクナは顔を見合わせて覗き込み、ぎょっとした。 そこでは。 「セプター!?」 「マーチ!」 周囲の止めようとしている神姫の真ん中で。ぺしぺしぽかぽかと叩き合っている二体の神姫がいた。 ひょいっと手を伸ばしてキクナがセプターを掴み上げる。 「はいはい、落ち着いて。セプター」 そう言いながらも、その声はどことなく面白そうだ。 「離してよキクナ! こいつがっ!」 バタバタと手と足を動かしながら、僅かに涙を滲ませて顔を真っ赤にしたセプターが叫ぶ。 ヤヨイも、マーチを手で制する。はっと顔を上げ、何かを言いたげに口をぱくぱくさせていたが。やがて目からポロポロと涙が零れ出した。 「・・・マーチ、どうしたの?」 「だって・・・だってぇ!」 それだけしか言えないように。 だって、だって。と繰り返す。 ヤヨイは困ったようにキクナを見た。 彼女は暴れるセプターを右手でしっかりと持ちながら、うーん。としばし考えていたが。 「・・・じゃ。こうしましょ?」 ・・・。 「・・・」 中央に立体モニターが備えられているそれは見た事が無いほどに大きなバトル筐体。赤くBMAと染め抜かれたロゴが眩しい。 「勝負は10分セット。オフィシャルBMAシステム電波トレースコンタクト。良いわね?」 キクナがマーチとセプターの両方の顔を覗き込んで言う。 「ふん。文句は無いわ。どうせ結果は見えてるんだから」 自信ありげに言うセプターに、マーチが大きな声で言った。 「そっちが勝てなかったら、謝るんだよ!」 「!? なんで私があんたなんかに負けなきゃ!」 カッとして、詰め寄ろうとするセプターに、マーチも頬を膨らませて言う。 「私だって負けないもの!」 「この・・・!」 ひょい、とまたも掴み上げられる。 「はいはい、そこまで。あとは筐体内でね」 そういってヤヨイにウィンクを投げて。キクナは対戦側に足を向けた。 「うーん・・・」 ・・・どうしよう。 などと考えるまでもなく。マーチがくるっとこちらを振り向いた。 「マスター! 武装を!」 2037の彩 彩・第二話 第二幕
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7211_銀麗神姫デヒテラカード設定の変更 能力 限界突破 必殺技 ルナティック・ドライブ 神羅万象チョコでは 7211_銀麗神姫デヒテラ/コメント 7211_銀麗神姫デヒテラ 麒麟 7211_銀麗神姫デヒテラ (ぎんれいしんきでひてら) 勢力・陣形 タイプ コスト 基本技 麒麟五神陣 技 5 正面の敵を攻撃【威力250】 カード設定の変更 2011年11月8日のメンテナンスで必殺技の効果量と付与合成の候補設定に変更がありました 変更前:味方全体の行動を早める【効果量46%】 変更後:味方全体の行動を早める【効果量50%】 2013年2月26日のメンテナンスで陣形効果が変更されました 変更前:麒麟の防が30%アップ 変更後:麒麟の防がパーティ内の麒麟の数×10%アップ 2013年11月12日のメンテナンスでHP、攻、防の初期値が変更されました 変更前:HP655 攻375 防545 変更後:HP685 攻400 防570 2013年11月12日のメンテナンスで必殺技の効果が変更されました 変更前:味方全体の行動を早める 変更後:味方全体の行動を早める ブースト発動 能力 初期ステ Lv 0 HP 685 攻 400 防 570 速 120 5 10 15 890 460 655 123 20 1段階突破 20 突破後HP 突破後攻 突破後防 突破後速 25 30 35 40 2段階突破 40 突破後HP 突破後攻 突破後防 突破後速 45 50 55 60 3段階突破 60 突破後HP 突破後攻 突破後防 突破後速 65 70 75 80 4段階突破 80 突破後HP 突破後攻 突破後防 突破後速 85 90 95 100 このページの先頭へ 限界突破 限界突破 Lv上限 コスト HP 攻 防 1段階 40 6 + + +2段階 60 7 + + +3段階 80 8 + + +4段階 100 9 + + + 必殺技 ルナティック・ドライブ 効 果 技Lv 効果量 味方全体の行動を早める ブースト発動 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 50% 52.5% 55% 62.5% 75% 技ランク 補 足 H・SP・極(コスト5) スクショがあれば貼る 編集 この技の説明 / この技の威力一覧 / この技を持つカードの一覧 このページの先頭へ 神羅万象チョコでは 七天の覇者 第2弾のHカード(七天041)として登場 デヒテラが戦闘形態に魂鎧装(ソウルアップ)しパワーアップした姿。 背中と両足の車輪を操り、変幻自在の攻撃と鉄壁の防御で敵を圧倒する。 本戦トーナメント1回戦でムジナと対戦。 フロンティア 実装日:2011年9月30日 フロンティア+ 実装日:2013年3月18日 このページの先頭へ 7211_銀麗神姫デヒテラ/コメント 速120と麒麟の中では珍しい速いサポート役。速くて防御も高めなので、倒れるまでにそこそこの回数サポート技を使ってくれる --- (2011/11/19 19 34 38) しかし正直これを使うくらいならSのデヒテラで十分にも思える・・・ --- (2011/12/05 00 55 51) 高級付与素材 --- (2012/01/25 01 16 21) ブースト噛みあってはいるな - 名無しさん 2013-12-22 04 48 22 名前 ステータス/技威力等の追加掲載依頼は以下↓↓にご記入ください コメントの最初に、カード名として【 [[7211_銀麗神姫デヒテラ]] 】を入力(【 】内をコピペ)してください (ステータス掲載用コメントは全カードで共有します。カード名を入れないと、どのカードのステータスか判りません)。 Lv20 HP952 功624 防528 速124 - 10214_武神将ヘルマティオ 2015-02-02 18 11 01 名前 このページの先頭へ
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デザイナー 声優 神姫解説 性格セリフ一覧 親密度○時イベントのオーナーの呼び方 神姫ハウス内コミュニケーション ステータス情報 覚えるパッシブスキル一覧 神姫固有武器補正 神姫考察攻撃力 防御力 機動力 運用・総評 神姫攻略法 お迎え方 アップデート履歴 コメント デザイナー 島田フミカネ(ストライクウィッチーズ、メカ娘等) 声優 茅原実里(涼宮ハルヒの憂鬱:長門有希、みなみけ:南千秋、らき☆すた:岩崎みなみ、他) 神姫解説 アップデートされたストラーフMk.2のバリエーションタイプ。索敵・情報処理能力を向上させ、死角からの接近をサポートするマフラー状の複合センサーや、クロスレンジでの相手の分厚い装甲を撃ち抜くハンドキャノンなど、至近距離での戦闘力を強化する装備が追加されている。AIはノーマルモデルに比べるとやや素直になり扱いやすくなっているが、戦闘時には攻撃的な性格を垣間見せる。 名称:悪魔型ストラーフMk.2ラヴィーナ(あくまがたすとらーふまーくつーらゔぃーな) メーカー 素体:FRONT LINE 武装:FRONT LINE 型番:FL017/L (FLO17/Lとする記述もある) フィギュア発売:2011年3月17日(通常型)/2012年3月15日(フルアームズパッケージ/以下「FAP」) 主な武装:ストラーフMk.2に準じる(名称の末尾にラヴィーナ用を示す「/L」が付記される)ため、明らかに変更されたもののみを記載する。 ディーカヤコーシカ/L(コート&コーシカ/Lを連結した投擲武器扱い。元モデルでも再現できる) FL017ライラ/L(コンパクトに纏まったヘッドセンサー。元モデルのFAPにも実装された) FL017スペクトルガード/L+マフラー“キュアネ”(説明文にもある通りの複合センサー付き。その後元モデルのFAPにも実装された) (※)ストラーフMk.2FAPの段階で追加された装備は、当然その後のラヴィーナFAPにも追加されている。 通称「ラヴィ」「パトラーフ」。ストラーフMk.2のリデコリカラー品(そのややこしい経緯は元モデルおよびアーンヴァルMk.2の項を参照)。 通常版の黒を基調としたカラーリングに対し、こちらは白と黄・赤を基調にしたヒロイックなものに変更されている他、アップグレードモデルとしてFAPが存在。 意外な事に、中古市場での扱いは異様なプレ値のついた相方と比べれば、割とおとなしめ(武装量が非常に多くなったFAPにしても似たような傾向がある。おそらく後述するように、本作までの公式媒体での出番が皆無だった事が原因か)。 FAP用の装備については、本作での実装当初の段階では追加されていなかったが、テンペスタ同様レアリティRのカードにはFAP時の姿が描かれており、その後やはり追加実装された。 武装一式は基本的に(やはり)元モデルと同じものだが、後に元モデルのFAPにも逆輸入される事になる各種武装が追加されて印象を一新している。 更に一部で発売されているパトカー模型用のパトライトやフィギュアサイズの警察用シールド(コトブキヤ製「ウェポンユニット41/バリスティックシールド」が、一式入ってて一番楽)を取り付けた状態が前述の「パトラーフ」だ。桜の代紋まで入れば完璧。 本作では性格設定の若干の変化を反映してか、素体および武装の性能も微妙に変更されている他、ボイスも新録された。 初代及び元モデルと一緒に揃えば、みのりん神姫祭りだ! 彼女のFAPもまた、テンペスタと同様にコナミ内製武装神姫フィギュアシリーズの最後を飾った存在である。 そんな彼女だが、リデコリカラー品であるためか過去の公式媒体各作品には一切登場しておらず、本作が初登場。しかもテンペスタ実装と微妙に間が離れていたため、オーナー勢をやきもきさせたが、無事実装とあいなった。 なおレイドボスバトル(第三回)においては、実装時期が近い彼女の武装に(ジュビジーのものに比べればささやかながら)対エラー補正が付与されている。 性格 上記の通り公式作品への出演が長らくなく、更に相方のようなインターネットミームも特に発生していないため、本作でデビューするまでキャラがいまいち立ってない感は否めなかった。 (素体のデザインから風紀委員的な、武装と合わせてのカラーリングから警官的な立ち位置を設定するオーナーはいた様子) いざ蓋を開ければ、そこにいたのは爽やかヒーロー系神姫、それもニチアサ系というよりは昭和系。なにげに神姫史上ありそうでなかった路線である。 真っ赤なマフラーはかの時代のヒーローの伝統だっただけに、こうなるのも当然の帰結か。 セリフ一覧 + さあ、ショウタイムの始まりだ! ログイン時 通常(朝) おっはよー!気持ちのいい朝だね!この勢いで、バトルも気持ち良く勝っていくよ! おはよう!朝早くから元気いいねぇ!その調子で、今日も1日がんばろう! 通常(昼) こんにちは!次はどんなミッションが待ってるのかなぁ?って考えると、ワクワクが止まらないよ!! こんにちは!今回も、熱いバトルで盛り上げていくからね!さあ、張り切っていくよー!! 通常(夕) こんにちは!日が沈んでくると、なんだか寂しい気持ちになってこない?でも大丈夫!明日は明日の日が昇るからね!! こんにちは!この星の平和は、私が守る!あの美しい夕陽がある限り!!…キマった。 通常(夜) こんばんは!闇に蔓延る悪の組織を倒すために、今日もあたしは戦うからね!! こんばんは!日も暮れてきたけど、あたし達の任務はまだまだ続くよ!それじゃあ一緒に頑張ろうね! 通常(深夜) こんばんは!夜遅くまでバトルとは、なかなか燃えてくる展開だね!それじゃあ、いっくよー!! こんばんは!遅くまで頑張っているんだね!あたしも、その期待に応えられるよう、魂燃やして戦うよー!! 年始 あけましておめでとう!正月だろうと、そこに戦いがある限り、ヒーローに立ち止まっている時間はないんだ!さぁ!今年もがんばってこの星の平和を守っていくよ! (ボイス) あけましておめでとう!太陽の光は、正義のメッセージ!あの太陽と、美しいこの星を守るために、共に戦おうよ! バレンタイン くーらえーっ!必殺・バレンタインチョコーッ!!これだけ派手にしたら、受け取らずにはいられないでしょう?ふふっ。 ホワイトデー え、バレンタインのお返し?こんな嬉しいパワーアップアイテムをもらえるなんて、あたしは幸せだよ! エイプリルフール ゴールデンウィーク 夏季 暑い季節になってきたね。あの熱い太陽のように、あたしのハートも燃えているよ! 七夕 水着 ただいま期間限定イベント開催中だよ!特別に水着を着て戦うんだって!ヒーローも、多様性が求められる時代なのかなぁ。 ハロウィン おのれ、化け物軍勢め!…えっ、あれは全部仮装なの?なぁんだ、世界が絶体絶命の危機なのかと焦っちゃったよ! 冬季 寒い季節になってきたね。油断して体調を崩さないように!ヒーローは、どんな隙も作らない存在なんだよ。 クリスマス メリークリスマス!いい子にしていればサンタは必ずやってくる。ヒーローはいつでもいい子たちの味方だからね! (ボイス) メリークリスマス!良い子のために、プレゼントを持って来たよ!しかも、あたしと一緒に過ごせる特典付き!えへへ♪ 神姫の発売日 ん?なんだい?え?これをあたしに?あたしの発売日を覚えてくれてたなんて…。さすが、あたしの(オーナー名)!ありがとう、うれしいよ! オーナーの誕生日 今日は誕生日だね!おめでとう!次回!『来年もお祝いするよ!』を、お楽しみに! 神姫ハウス 命名時 呼び方変更 マスター。そろそろこの呼び方を変えてみない?どんな呼び方がいいかな? (→決定後) わかった、(オーナー名)だね。じゃあこれからは(オーナー名)って呼ぶから、呼ばれたら元気な声で返事をしてね! レベルアップ後 MVP獲得 マスター!さっきのバトルであたしがMVPに輝いたよ!これもマスターが的確に導いてくれたおかげだね!これからもあたしはマスターと共にこの世界を守っていくよ! 3連勝後 親密度Lv5後 えい!やぁ!そこだ!いっけー!ああ、(オーナー名)。一体何をしてるのかって?この映像を見てよ!あたしの他にもこの星の世界を守るヒーローが大勢いるんだ!みんな強いしカッコいいし最後は必ず勝利するし…。ヒーローって最高な存在だと思わない!? 親密度Lv10後 あたしもあのヒーローたちのように正義の力でこの世界を救っていきたい…!もっともっと色んな映像を見てあたしの中の正義の炎を燃やしていくよ! 親密度Lv20後 (オーナー名)。あれから色んなヒーローを見ていたらあたしに足りないものがいくつかあることに気付いたんだ。より完璧で強いヒーローになるために、(オーナー名)も協力してくれないかな?えーっと、あたしに足りてないものは…。 親密度Lv30後 他のヒーローと違ってあたしにはアレがないんだ…車とか。バイクとか…バトルの最後に合体して、巨大ロボになるアレだよ!すごく胸の熱くなる展開…!ヒーローには絶対必須だよね!ね!? 親密度Lv40後 というわけで、(オーナー名)!あたしをどんな合体ロボに乗せてくれるの?え?神姫バトルに合体ロボなんて必要ない?えー!なんでー!?ヒーローなんだからカッコよく合体ロボで戦いたいじゃないか! 親密度Lv50後 あ!そうだ!(オーナー名)!ヒーローは色んなアイテムを使って勇ましく変身してるんだ!こっちのヒーローは小型の武器で変身してるし…あっちのヒーローはベルトを回して変身してるし…そっちのヒーローは惑星のパワーを集めて変身してるし…! 親密度Lv60後 というえわけで、(オーナー名)!あたしの変身アイテムは何がいいと思う?え?神姫バトルの最初に自動で武装を装着するからそんな変身アイテム、必要ないって?えー!なんでー!?ヒーローなんだからお決まりの名乗り口上とポーズを決めてカッコよく変身したいのに!? 親密度Lv70後 変身アイテムもダメなら…。あ!そうだ!(オーナー名)!5人組のヒーローにはそれぞれカラーがあって、赤いヒーローが中心なんだよ!あたしは白系だから…思い切って真っ赤にリペイントしたいんだけど、どうかな?そして5人組のヒーローチームを作って悪の組織に立ち向かっていきたいんだ! 親密度Lv80後 というわけで、(オーナー名)!あたしと共に戦ってくれるヒーローを探してくれない?そしてあたしが赤くリペイントすれば『神姫戦隊バトコンジャー』の誕生だよ!え?ジェムバトルは3体チームだから5体のチームは無理?色も変えられないの?えー!なんでー?!ゲームのルールだから無理と言われても納得できないよ…。 親密度Lv90後 あれも無理…、これも無理…。ヒーローの道は険しいな…。あ!そうだ!(オーナー名)!一番大事な事を思い出したよ!ヒーローには必ず助けてくれる司令官や相棒がいるんだ!あたしに今一番必要なのは…、何でも作ってくれる謎の博士!というわけで、(オーナー名)!早速だけど、あたしを助ける謎の博士になってくれない? 親密度Lv100後 合体ロボも変身アイテムもアレもコレもあたしには必要ないって…?えー!なんでー?!それじゃ、あたしは憧れのヒーローにはなれないってこと!?え…?ヒーローは真似るものじゃなく自分が正しいと思った道をまっすぐ突き進むもの…?なるほど…!確かにそうだね!あたしはあたし!他に代わりなんていない、この星を守る唯一のヒーローなんだ!ありがとう、(オーナー名)!他のヒーローに憧れるあまり自分の中のヒーローを見失うところだったよ!よし!そうと分かったら早速世界の平和を守りにいくぞ!(オーナー名)もあたしと一緒にこの星の未来を守っていこう! 頭タッチ(親密度0~19) 急に頭を突かれると痛いから、ヒーローに用があるなら大きな声で元気よく呼ぼう!あたしと約束だよ? (親密度20~39) えっと…あたしの頭に何かついてた?髪型もヒーローにふさわしく整えてるから、あまり不用意に乱さないでくれないかな? (親密度40~59) なんだい、(オーナー名)?あたしを呼ぶってことは何か手助けが必要なのかな?いつでも助けてあげるからね! (親密度60~79) ありがとう、(オーナー名)。ヒーローでも褒められるとやっぱりうれしいものだよ。それが次の戦いへの活力となるからね! (親密度80~) (オーナー名)に頭を撫でてもらうと心がすごく落ち着くよ…。よし!気力充実!これで次もがんばれるよ! 胸タッチ(親密度0~19) きゃあ!(オーナー名)!いきなりどこを触ってるんだ!巨悪はこのあたしが成敗してやる!覚悟しろー! (親密度20~39) きゃあ!(オーナー名)!悪魔の宿ったその悪手…。あたしの必殺技でトドメを刺してやる!そこを動くなー! (親密度40~59) きゃあ!(オーナー名)…。そのいやらしい邪念…。あたしの清い心で吹き飛ばしてやる!くらえー! (親密度60~79) きゃあ!(オーナー名)…。あたしの不意を突くとはなかなかやるじゃないか…。つ、次はこうはいかないぞ!必ず正義の力でガードしてやるからね! (親密度80~) きゃあ!も、もう…。(オーナー名)だから大目に見てあげるけどさ…。他の神姫だったら怒られちゃうから、良い子は絶対にしちゃダメだぞ!あたしとの約束だ! 尻タッチ(親密度0~19) きゃあ!あ、現れたな!フシダラ妖怪!これ以上、被害が出ないよう今この場で叩きのめしてやる! (親密度20~39) きゃあ!ふ、不埒なハレンチ魔人め!これ以上、犠牲者が出ないよう今すぐここで封印してやる! (親密度40~59) きゃあ!こ、このドスケベ怪人め!この世の神姫はあたしが守る!今ここで打ち砕いてやる! (親密度60~79) きゃあ!で、出たなヘンタイ星人!ここまで侵入してくるとは!今すぐここでこのあたしが打ち滅ぼしてやる! (親密度80~) きゃあ!(オーナー名)…。も、もう仕方ないな…。ヒーローの弱点は秘密だから他の神姫にはナイショにしておいてくれよ…。 通常会話 (オーナー名)はあたしの戦い方を知ってるかな?重い銃はちょっと苦手だけどその分、機動性を活かして剣やライトガンで相手を翻弄する戦い方が得意なんだ。あたしの特性を上手く活かして輝く勝利をつかんでいこう! ヒーローはいつ休んでいるのかって?この星を脅かす悪の手先がいなくなった時…その時こそが静かに休める時なのかもしれないね…うんうん。 「ラヴィーナ」ってどんな意味か知ってる?ロシア語で「雪崩」って意味なんだって。なんだか物騒な意味合いだけど押し寄せる熱い正義魂…、と考えれば、まぁ…、納得もいくかなー。 この世界には数多くのヒーローがいるけど誰の必殺技を使ってみたい?かっこいい必殺技が使えるようになったら、バトルも華やかになるよね、きっと! うん?なんだい? 登場ポーズを考えてるんだけどどんなのがいいと思う?こうかな?こうかな?え?神姫にそんなの必要ない?えー!かっこいい登場と名乗り口上はヒーローの基本でしょ?! (オーナー名)のことをどう思ってるかって?あたしがこの美しい星のために戦っているのは(オーナー名)のためだからさ…っていやいやいや!?い、一体何を言わせるんだよ!もう…! あたしが好きなこと?それはもちろん、困っている人の力になることだよ!弱きを助け、強きをくじく…。この精神こそがヒーローの基本だからね! (オーナー名)。あたしに何かしてほしいことはある?世界平和のためなら、どんな巨悪にも立ち向かっていくから遠慮なく言ってよね! バトル前の変身ポーズってどういうのがいいと思う?ヒーローのお約束だからさ。やっぱりカッコよく決めたいよね? 目の前に困難がある限りそれに立ち向かう…。それこそヒーローにふさわしい姿だと思うんだ! 正義のヒーローって誰でもなれるんだよ。困っている人を助けようとする心がその魂にある限り…、ね! 武装カスタム 戦闘力Up時 戦闘力Down時 武器LvUP時 素体カスタム 親密度LvUp時 レベルアップしたよ!世界を救う力が、あふれてくるのを感じるよ! 限界突破時 うお~~~~~~~~~!あたしの中の正義の炎が!さらに燃えてきたぁ~~~~~~! 出撃時 入れ替え 勝利を胸に…必ず勝ぁーつ! バトル開始時 あたしのヒーロー魂、見せてあげる! → さぁ!ショウタイムの始まりだ! バトル中 撃破時 コンテナ入手時 コンテナ、ゲットだ! 被弾時 ピンチはチャンスだ!負けてられないぜ! オーバーヒート時 しまった!オーバーヒートだなんて! スキル発動時 (能力強化系) (HP回復系) (デバフ系) (攻撃スキル) チャーミークリアボイス 必殺!燃えろ!咆えろ!切り裂け!あたしの!正義! 被撃破時 みんな…ゴメン…!後は頼んだぞ…! あたしが倒れても…あたしの正義は倒れないからな! 次出撃時 たぎる闘志をパワーに変えて!ラヴィーナ見参! サイドモニター 応援時 頑張ってー! 交代時 ヒーローに涙は似合わないぜ 被撃破時 バトル終了時 1位 やったぁーーー!あたし達の勝利だぁーーー!世界の平和は守られたよーーー!! → 人類を愛し、平和を守る…それがあたしのヒーローストーリーだよっ! 2位 → 3位 → 4位 → コンテナ獲得時 1位 さらにコンテナもゲットしてるよ。これで戦力を増強しよう…! 2位以下 っと、でもでもコンテナはゲットしてるよ。これであたしたちも未来のヒーローだ! LvUP時 神姫親密度 今まで以上に頼ってもいいのかな。これからもよろしく。ふふっ。 マスターレベル 神姫ショップお迎え時 悪魔型ストラーフMk.2・ラヴィーナ参上ー!おっと、初めましてだね。これからよーろしくぅ!! 初めまして!会えて嬉しいよ!これからのあたしの大活躍、期待しててね! ゲームオーバー時 バトルお疲れ様!この世界の平和は、あたしが守るっ!って事で、次のミッションも、一緒によろしくね! その他 カラフルコンダクト この世界 あたしが守りぬくね カッコ良く 勝つのがヒーローだよ 戦おう あたしと平和のため 親密度○時イベントのオーナーの呼び方 マスター・司令・おっさん 神姫ハウス内コミュニケーション LV60~LV69 頭 胸 ステータス情報 親密度Lv1 ATK DEF SPD LP BST N R SR UR 親密度Lv100 ATK DEF SPD LP BST N - - - - - R - - - - - SR - - - - - UR 213 378 373 2381 531 マスクステータス 1/s ジェム回収展開速度 ブースト回復量 ダッシュ速度 ダッシュ時ブースト消費量 ジャンプ時ブースト消費量 対空時ブースト消費量 防御時ブースト消費量 N R SR UR 1205 140 140 110 150 覚えるパッシブスキル一覧 モード オブ サタン ラヴィーナ ver.攻撃スピード、クリティカル発生率アップ 早熟型のパターンで覚えるパッシブスキル ホーミング性能アップ[小]射撃時の弾のホーミング性能が上がる ジェムの出す量軽減[小]敵に攻撃された際に出すジェムの出す量を少なくする 攻撃力アップ[小]攻撃力を上げる 追加ダメージ軽減[小]敵からの追加ダメージを軽減する よろけ軽減[小]よろけの行動不能時間が短くなる 溜め時間減少[小] *要限界突破(L110)溜め時間を減少する 防御力アップ[中] *要限界突破(L120)防御力を上げる 通常型のパターンで覚えるパッシブスキル ダッシュブースト消費量減少[小]ダッシュする際のブースト消費を減少させる 攻撃力アップ[小]攻撃力を上げる 体力最大値アップ[小]体力の最大値を上げる クリティカル発生アップ[小]クリティカルが出る確率が上がる 防御力アップ[小]防御力を上げる 攻撃スピードアップ[小] *要限界突破(L110)攻撃時のスピードが上がる ブースト最大値アップ[中] *要限界突破(L120)ブーストゲージの最大値を上げる 晩成型のパターンで覚えるパッシブスキル 攻撃力アップ[小]攻撃力を上げる 防御力アップ[小]防御力を上げる ため時間減少[小]ため時間を減少する ダッシュブースト消費量減少[小]ダッシュする際のブースト消費を減少する ブースト最大値アップ[小]ブーストゲージの最大値を上げる ブーストアップ[小] *要限界突破(L110)ブースト時の移動スピードアップ ため威力増加[中] *要限界突破(L120)ため攻撃の威力を上げる 神姫固有武器補正 ※レアリティが上がる毎に得意武器は-5%、苦手武器は+5%される。数字はレア度Nのもの。 得意武器 +40% 防具用武器・回復補助 +30% 片手斬撃武器・双斬撃武器・両手斬撃武器・片手ライトガン・腰持ちヘビーガン・投擲武器 不得意武器 -30% 双頭刃斬撃武器・両手ライトガン・肩持ちヘビーガン 神姫考察 攻撃力 防御力 機動力 運用・総評 神姫攻略法 お迎え方 2022/2/10~から神姫ショップに登場 アップデート履歴 日時:2022.2.21 内容:FAPで追加された武器・防具を実装 コメント こいつちょこちょこ発言が卑しくなるな… -- 名無しさん (2022-07-31 13 44 47) 早熟タイプの限界突破後のパッシブスキルに誤りがあったので訂正しました。 -- 名無しさん (2024-03-17 12 58 30) 名前 コメント
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『十五センチメートル程度の死闘』登場キャラ達 ★竹櫛 鉄子 / タケグシ テツコ 所持神姫 / コタマ ●付加効果 『主人公補正(Ⅱ)』 『シンクロドールズ』 『チキンハートブレイク』 ★コタマ / 狐型レラカムイ 称号 / チンチクリン ●技一覧 『44ファントム』 236 + B or C 『ゴールドクラウン』 623 + B or C (ファースト密接時) 『ジェミニ オブ メテオ』 214 + B or C 『フォックステイル』 421 +B or C 『テイル&スターダスト(フォックステイル派生)』 2 or 4 or 6 or 8 + C 『リターン』 22 +B or C 『パペットパレード』 41236 + C (5ゲージ使用) 『F.T.D.D.D.』 63214 + C (5ゲージ使用) 『デスペナルティ』 641236 + D (LP30%未満、5ゲージ使用) ●性能 コタマ自身がモデルチェンジしたことにより、2体の人形【ファースト&セカンド】の外装がエプロンドレスから和風の着物に変わっている。いくつかの技を除き基本的な性能に変化はない。【ファースト】はガントレットを用いた前衛を、【セカンド】は対物ライフルによる後衛を担う。 コタマ本体は背が縮んだことにより蹴りなどの通常攻撃は極端にリーチが短くなったものの、すばしっこさが上昇している。人形による攻防がメインになるコタマならば結果的に能力アップといえよう。 相変わらず「攻撃は最大の防御」を地で行くキャラであり突破するのは骨が折れるが、裏ボスを出現させるためにもしっかりと対策を用意したい。各キャラの特性をうまく使えば、裏ボス出現条件を満たすのはそこまで難しくはないはず。 ★竹櫛 隆仁 / タケグシ タカヒト 所持神姫 / マシロ ●付加効果 『マッドカスタマイザー』 『シンクロナイツ』 『シヴァルリー イン マイホーム』 ★マシロ / 人馬型クーフラン 称号 / ナイツ・オブ・ラウンド ●技一覧 『進撃せよ』 ? ? ? 『撃ち落とせ』 ? ? ? 『囲い込め』 ? ? ? 『迎え撃て』 ? ? ? 『守備布陣』 ? ? ? 『殲滅せよ』 ? ? ? 『一騎討ち』 ? ? ? 『良い勝負でした』 ? ? ? ●性能 ストーリーモードのボス戦で自分のLPを80%以上残してコタマに勝利すると出現する裏ボス。 AIを搭載しないMMS【騎士】を操る点はコタマに似ているが、大きく異なる点が2つある。 1つは、コタマの人形が2体であるのに対して、騎士は12体もいる。それぞれが異なる武器を持ち、容赦なく襲いかかってくる様は「酷い」の一言に尽きる。騎士達は個別にLPを設定されていて、せめてものお情けなのか、コタマの人形よりは低め。攻撃力は他のプレイヤーキャラ達と遜色ない。 もう1つは、マシロ本体が騎士達の先頭に立って積極的に攻撃に参加すること。装備はランス&シールドと標準的だが、クーフラン型特有のケンタウロスモードにより機動力がかなり優れている。マシロ単騎の強さはゲージ技 『一騎討ち』 で嫌というほど実感させられるだろう。 真っ向勝負で敵う相手ではないので、各キャラ毎に徹底的な対策が必要になる。飛行可能なキャラ(特にフランドールとカシヨ)ならば時間をかければ比較的楽に倒せる……かもしれない。不用意に近づくと撃ち落される点には特に注意すること。 基本戦法としては、騎士を相手にしないこと。一度でも攻撃をガードするとそこから集団で畳み掛けられ、身動きがとれなくなる上にLPをごっそり削られる。 最初は『軍』で襲ってくることを理不尽に思うかもしれないが、マシロを出現させた腕があるのならば決して勝てない相手ではない。根気よく挑戦しよう。 どうしても勝てない場合の救済措置も一応用意されている。挑発するとマシロのゲージ有無に関わらず『一騎討ち』状態になる、というものだが、これが救済措置になるのかはプレイヤー次第。 ★木更津 康生 / キサラヅ コウセイ 所持神姫 / オスカル ●付加効果 『チームヘッド【ノーザンクロス】』 『ディアマイエンジェル』 『敗北フラグ回収率+70%』 ★オスカル / 花型ジルダリア 称号 / 序列上最強 ●技一覧 『種マシンガン』 236 + B or C 『蔓のムチ』 623 + B or C 『光合成』 214 + B 『養分補給』 B (『光合成』後) 『ソーラービーム』 C (『光合成』後) 『宿り木の種』 22 + B or C 『パラライトペタル』 41236 + C (1ゲージ使用) 『フロラフルル』 641236 + C (3ゲージ使用、『パラライトペタル』使用中) 『オールオーバー』 641236 + D (LP30%未満、5ゲージ使用、『パラライトペタル』使用中) ●性能 最大64個ものビットを飛ばす設置型キャラ。 ビット発射系の技では、Bで発射した場合はビットが空中の一箇所に留まり、Cで発射した場合はゆっくりと相手を追尾する。発射したビットは約6秒でオスカルの元に戻ってくる。 フィールドに残ったビットはオスカルの攻撃に合わせて自動的に射撃援護を行い、いくつもビットを放ってばそれだけ強力な援護となる。むしろオスカルの攻撃力が低いため、常に複数のビットを設置しておくことは必須といえる。 『オールオーバー』は事前に『パラライトペタル』の準備が必要になるものの、超広範囲・高威力とかなり優秀な技。ただしビットの攻撃ではゲージが溜まらないため、隙を見て『養分補給』を使わなければ1バトルのうちに計6ゲージを溜 めるのは難しい。 ★寿 八幸助・千早 / コトブキ ヤコスケ・チハヤ 所持神姫 / ミサキ ●付加効果 『二代目物売屋』 『ヒブソウシンキ』 『EXPをお茶に』 ★ミサキ / バイオリン型紗羅檀 称号 / ガスマスクと同レベル ●性能 システムボイスなどを担当するキャラ。 前作ではチュートリアルやヘルプで同じ項目を何度も選ぶと完全装備のミサキが襲いかかってきたが、今回はワタナベ3号をけしかけてくる。負けるとゲームオーバーになる点は変わらないため注意。 ★背比 弧域 / セクラベ コイキ 所持神姫 / エル ●付加効果 『主人公補正(Ⅰ)』 『ラストブレイブ』 『装備購入資金 -80%』 ★エル / 戦乙女型アルトレーネ 称号 / もうイロモノなんて言わせません! ●技一覧 『デーモンロードクロウ』 236 + B or C 『ブレードジェット』 623 + B or C (入力後キー方向へ移動、大剣一本以上装備時) 『エインヘリヤルの弓』 214 + B or C 『ワルキューレの呼び声』 412 + B or C 『武装切り替え』 22 + B or C 『ゲイルスケイグル』 41236 + C (1ゲージ使用、大剣一本以上装備時) 『神槍「スピア・ザ・グングニル」』 641236 + C (3ゲージ使用、大剣一本以上装備時) 『紅魔「スカーレットデビル」』 641236 + D (LP30%未満、5ゲージ使用、大剣二本装備時) ●性能 脚部が強化されスピードにさらに磨きがかかった。移動技『ブレードジェット』の操作性も上がり性能の底上げがなされたが、事故率の高さは相変わらず。 『武装切り替え』では大剣2本と、爪楊枝の代わりに忍刀3本による爪が使用可能になった。折れることがないため、コンボ始動技として積極的に使っていける。 初級者にとっては速すぎて扱いづらいかもしれないが、飛ばした相手を追いかけてコンボを繋げることもできるため、中~上級者向けキャラとして使い込める。 他のキャラにも言えることだが、前作と比べ全体的にアッパー調整がなされている。プレイヤーキャラの中ではまだコタマが飛び抜けているものの、他のキャラとの差は縮まったといえるだろう。 ★一ノ傘 姫乃 / イチノカサ ヒメノ 所持神姫 / ニーキ ●付加効果 『セイブ・ザ・プリンセス』 『ドレスチェンジ』 『ウィークバーサク』 ★ニーキ / 悪魔型ストラーフbis 称号 / 円環の理に導かれ… ●技一覧 『我が前にラファエル』 236 + B or C 『我が前にラファエル(派生)』 6 + B or C 『我が後ろにガブリエル』 623 + C 『我が右手にミカエル』 214 + B or C 『我が左手にアウリエル』 412 + B or C 『デビルワールド』 DD (地上のみ) 『武装切り替え』 22 + A or B or C 『ケルベロスの吐息』 41236 + C (1ゲージ使用) 『ヘカトンケイルの首輪』 641236 + C (3ゲージ使用) 『創造神と破壊神の狭間』 641236 + D (LP30%未満、5ゲージ使用、地上のみ) ●性能 技の名前はガラリと変わっているが、その性能はほとんど変わっていない。ただし『デビルワールド』は前作の『ロックオン解除』からさらに強力になっている。相手のロックオンを強制的に解除するだけでなく、分身を作って相手の攻撃から抜け出したり、ステージの特定の状況でトラップを作動させるなど、他にも状況に応じて様々な効果が発動する。トラップなどで与えられるダメージは微々たるものなので、『デビルワールド』で撹乱しつつ攻撃をしっかりと当てていきたい。 新たな武装として追加されたマシンピストルは、ハンドガンと比べて威力・射程で劣るものの、命中精度の悪いニーキの腕を補っている。 『デビルワールド』によりかなり性能が向上したことは間違いないのだが、基本的なステータスはほとんど変わっていない。バトルが高いレベルになればなるほど、相手神姫の技一つ一つを分析した立ち回りが要求される。 15cm程度の死闘トップへ